2025年の夏から、一定の条件に当てはまる人に定額減税補足給付金(不足額給付)が実施されます。

2024年には定額減税(一人あたり最大で所得税3万円・住民税1万円を減税)が行われましたが、減税しきれない人には「定額減税調整給付(当初調整給付)」が支給されました。

さらに、それでも対象とならなかった人のうち、要件を満たす方は「定額減税補足給付金(不足額給付)」が受けられる可能性もあります。

多くの自治体では詳細を未定としていましたが、最近になって情報を更新しているところも増えてきています。

この記事では、東京都23区における定額減税補足給付金(不足額給付)の概要や対象者、実施時期について解説します。

※自治体によって対象やスケジュールが異なるケースがあります。必ずお住まいの情報をご確認ください。

1. 「定額減税補足給付金の不足額給付」がこの夏実施される

定額減税補足給付金の不足額給付とは、2024年に実施された定額減税において不足額が生じた世帯に対し、支給される給付金です。

2024年に実施された定額減税《所得税》1/5

定額減税の仕組み《所得税》

出所:国税庁「令和6年分所得税の定額減税のしかた」

2024年に実施された定額減税《住民税》2/5

定額減税の仕組み《住民税》

出所:総務省「個人住民税の定額減税について」

1.1 2025年の定額減税補足給付金には2ケースある

定額減税補足給付金(不足額給付)には2ケースあります。

①定額減税補足給付金のうち「不足額給付Ⅰ」

不足額給付1の可能性がある具体事例3/5

不足額給付1の可能性がある具体事例

出所:世田谷区「定額減税を補足する給付金(不足額給付金)」

「不足額給付Ⅰ」が受けられる可能性があるのは、本来給付すべき金額と、当初に支給された調整給付額との間で差額が生じたケースです。

世田谷区の例より、具体的な対象者を見ていきましょう。

  • 令和6年中に退職/休職/転職をした
  • 令和6年中に子どもが生まれた
  • 令和6年度住民税(令和5年所得)の修正申告をした
  • 令和6年度新入社員等
  • 株式や土地・建物の売買で令和5年に一時的に収入が増えた
  • 令和6年1月2日以降に入国した

1.2 ②定額減税補足給付金のうち「不足額給付Ⅱ」

「不足額給付Ⅱ」となるケースは、下記3つの条件にすべて当てはまる場合です。

  • 税制度上「扶養親族」の対象外
  • 令和6年分所得税、令和6年度住民税所得割ともに非課税
  • 低所得世帯向け給付の対象世帯の世帯主・世帯員に該当しない

不足額給付Ⅱ 支給要件確認フローチャート(江戸川区の場合)4/5

不足額給付Ⅱ 支給要件確認フローチャート(江戸川区の場合)

出所:江戸川区「不足額給付Ⅱ 支給要件確認フローチャート」

3つの条件にすべて該当すれば、一律の給付を受けられる可能性があります。

1.3 定額減税補足給付金の金額例

気になるのが、定額減税補足給付金の金額です。こちらも不足額給付Ⅰと不足額給付Ⅱにわけて見ていきましょう。

不足額給付Ⅰの金額は、「2025年度に算出した調整給付所要額が、2024年に実施した定額減税調整給付額を上回った金額」となります。

こちらが1万円単位で支給されます。ただし、下回った場合でも返還の義務は生じません。

また、「不足額給付Ⅱ」に該当する場合は原則4万円が支給されます。ただし当初の調整給付金を受け取った人は、所得税対象金額3万円から当該給付金額を控除した額となります。

2. 定額減税補足給付金のスケジュール(東京都23区の例)

東京都23区のうち、定額減税補足給付金について情報を更新した自治体の例をいくつか見ていきましょう。

2.1 すでに通知書等を発送している自治体例

  • 東京都江戸川区:「不足額給付Ⅰ」の対象者へ6月20日、「不足額給付Ⅱ」の対象者へ7月4日に通知書や確認書等を発送済み
  • 東京都練馬区:2025年7月1日、7月2日に通知書を発送済み

2.2 これから支給決定通知書等の発送を予定している自治体例

  • 東京都世田谷区:2025年7月15日発送・8月7日振込予定
  • 東京都小平市:2025年7月中旬発送・8月中旬振込予定
  • 東京都大田区:2025年7月下旬に発送予定・8月中旬振込予定
  • 東京都渋谷区:2025年8月1日から案内を送付予定
  • 東京都杉並区:2025年7月24日頃から順次「支給のお知らせ」を発送予定

支給決定通知書ではなく、確認書が届く場合はスケジュールが異なることがあります。お住まいの自治体情報をご確認ください。

基本的に申請手続きは不要とされていますが、記載事項に誤りがないか確認し、不明点があれば問い合わせが必要となります。

3. まとめにかえて

定額減税補足給付金(不足額給付金)の最新情報が、各地で随時更新されています。

本記事で紹介したのは一握りの例ですが、自治体によってスケジュールが異なることがわかりました。

まだ準備中のところも多く、「問い合わせても答えられない」とアナウンスしているところも多いです。まずはホームページや広報などで確認しましょう。

なお、基本的に申請は不要とされていますが、2024年1月2日以降に転入した方や口座変更したい方など、一部で手続きが必要となるケースもあります。

この場合は申請期限にも注意が必要です。

※記事内の情報は執筆時点のものです。細かい支給要件や最新情報は、ホームページや広報誌などでご確認ください。LIMOでは個別のお問い合わせへのお答えはいたしかねます。

参考資料

太田 彩子