参院選で注目の「消費税」。2024年度の国の収入約112兆円のうち、約2割を占めるのが消費税であるのはご存じでしょうか。この莫大な消費税収は「いったい何に使われているのか?」など解説していきます。
1. 【消費税】「国の収入約112兆円の約2割!」
消費税は私たちが商品やサービスを購入する際にかかる税金で、現在は主に10%(一部品目は軽減税率8%)です。年齢や収入、仕事をしているかどうかに関わらず誰もが負担するため、国の安定した収入源となっています。そんな、ふだんの買い物で何気なく払っている消費税ですが「全部かき集めるとどれくらいの金額になるのか?」国税庁が公表する2024年度の一般会計歳入(当初予算)でみてみましょう。
歳入とは、国が1年で得るすべての収入のことです。その中でも「一般会計歳入」は、社会保障・教育・防衛など国の基本的な活動に使われるお金の収入部分を指します。2024年度の一般会計歳入(当初予算)は約112兆6000億円です。このうち消費税収は約23兆8000億円と見込まれており、これは歳入全体の約21%に相当します。また、税収(租税および印紙収入)全体約69兆6000億円の中でも消費税は約34.2%を占めており最大の税収といえるでしょう。所得税(源泉+申告)は約17兆9000億円、法人税は約17兆円で、いずれも消費税より少ない見込みです。このことからも、消費税は予算ベースでも「国の収入を支える最も大きな柱」となっていることがわかります。
2. 【消費税約24兆円超】「何に役立っている?」
2025年度予算で消費税の税収は約24兆9000億円と見込まれています。実際、わたしたちが負担する「消費税は、何に使われているのか?」消費税の使い道についてみていきましょう。
消費税の税収は、2014年度以降、「社会保障4経費(年金、介護、医療、子ども・子育て支援)」に充てられることが法律で定められています。2025年度当初予算における社会保障4経費の合計は約34兆円にのぼり、消費税がその大部分を支えていることがわかります。しかし、消費税の国税分(約24兆9000億円)だけでは全てを賄いきれず、不足分は他の税収や国債などで補われています。
3. 【意外な結果】「日本は世界と比べると消費税率が低いってホント?」
外国にも、付加価値税と呼ばれるような消費税にあたる税があります。「他の国と比べて日本は消費税高い方なのか?」諸外国との比較をみていきましょう。
現在、日本の標準消費税率は10%で、比較対象の51カ国・地域中では下から6番目に位置しています。一番高い国はハンガリーで税率27%です。この51カ国・地域には、OECD(経済協力開発機構)という先進国が中心の国際機関の加盟国や、EU(欧州連合)加盟国、そしてASEAN(東南アジア諸国連合)加盟国に加えて日本、中国、韓国、および台湾が含まれます。多くの国で標準税率が日本よりも高く、特にEU加盟国では15%以上の標準税率が求められており、20%を超える国も少なくありません。食料品に対して標準税率とは異なる軽減税率を適用している国が多く、その適用税率は国によって大きく異なっています。
4. 未来のために!消費税から考える「賢い選択」
今回は、消費税について解説しました。
まとめると、
- 消費税は国の歳入の約2割、税収の3割以上を占める安定した国の財源。
- 年金、医療、介護、子ども・子育て支援といった社会保障4経費の重要な財源となる。
- 日本の消費税、世界の主要51カ国・地域の下から6番目
消費税は、私たちの社会保障を支える重要な役割を担っています。今回の参議院選挙では、各政党の公約にも注目し、私たちの暮らしと未来にとって賢い選択をしていきましょう。
参考資料
・国税庁「国税庁について」
・財務省「消費税について教えてください。」
・外務省「世界の消費税(付加価値税)の税率の高い国」
村岸 理美