来月、8月15日(金)は公的年金の支給日です。

ご存じない方もいるかもしれませんが、公的年金は2カ月に1回の支給となります。

老後、現役時代よりも収入が減ってしまうケースが多いと考えられますが、収入が減るうえに、2カ月に1度の収入となるため、家計管理に慣れるまで時間がかかりそうですね。

さて、本記事では現代のシニア世代が受給する公的年金(老齢年金)の平均額を紹介します。

2023年度末現在、老齢年金の平均月額は国民年金が5万円台、厚生年金(国民年金を含む)が14万円台となりますが、なかには「月額20万円以上」を受給する人もいるようです。そんな羨ましい人はどれくらいいるのか。見ていきましょう。

1. 【日本の公的年金制度】基本的な「しくみ」をおさえておこう!

厚生年金と国民年金の仕組み

厚生年金と国民年金の仕組み

出所:日本年金機構「公的年金制度の種類と加入する制度」等を参考にLIMO編集部作成

日本の公的年金制度は「国民年金(基礎年金)」と「厚生年金」の2階建て構造になっています。

1.1 国民年金(1階部分)

  • 加入対象:日本に住む20歳以上から60歳未満の全ての人が原則加入
  • 保険料:全員定額(※1)
  • 受給額:40年間欠かさず納めれば満額(※2)
  • 被保険者:第1号~第3号(※3)

1.2 厚生年金(2階部分)

  • 加入対象:会社員や公務員、またパート・アルバイトで特定適用事業所(※4)に働き一定要件を満たした人が、国民年金に上乗せで加入
  • 保険料:収入に応じて決定(※5)、給与からの天引きで納付
  • 受給額:加入期間・納付済保険料により個人差あり
  • 被保険者:第1号~第4号(※6)

年金の支給日は「2月・4月・6月・8月・10月・12月」の15日です。なお、15日が土日・祝日にあたる場合、支給日は直前の平日へと前倒しされます。

なお、各支給日には「前月までの2カ月分の年金」が合算で支払われます。

例えば、6月であれば「4月・5月分」、2月であれば「12月・1月分」の年金が振り込まれる仕組みです。

※1 国民年金保険料の月額:2025年度 1万7510円
※2 国民年金(老齢基礎年金)の月額:2025年度 6万9308円
※3 第1号被保険者は農業者・自営業者・学生・無職の人など、第2号被保険者は厚生年金の加入者、第3号被保険者は、第2号被保険者に扶養されている配偶者※4 1年のうち6カ月間以上、適用事業所の厚生年金保険の被保険者(短時間労働者は含まない、共済組合員を含む)の総数が51人以上となることが見込まれる企業など
※5 保険料額は標準報酬月額(上限65万円)、標準賞与額(上限150万円)に保険料率をかけて計算される
※6 第1号は、第2号~第4号以外の、民間の事業所に使用される人、第2号は国家公務員共済組合の組合員、第3号は地方公務員共済組合の組合員、第4号は私立学校教職員共済制度の加入者