4.3 インデックス投資の特徴3:複利効果を得やすい
複利効果によって、資産は時間の経過とともに加速度的に増えていきます。
複利とは「利息が利息を生む」仕組みであり、元本だけでなく運用で得た利息にも新たに利息がつくことで、資産の成長スピードが加速していくのです。
インデックス投資の「分配金再投資型」は、配当金や分配金が自動的に再び投資に回されます。
その結果、元本が増え、複利効果によってより利益を生み出すことが期待できます。
複利の力を最大限に活かすには、できるだけ早く投資を始めること、そして途中で資金を引き出さず長期的に運用を続けることがポイントです。
コツコツと機械的に積み立てを継続し、余計な手を加えずに運用を任せることが、資産の着実な成長につながるでしょう。
4.4 インデックス投資の特徴4:経済成長に連動したリターンが期待できる
インデックス投資は、特定の指数に連動する形で運用成果が得られるため、経済全体の成長とともにリターンを享受できることが期待できるのが特徴です。
過去の実績を見ると、世界経済は長期的に右肩上がりで成長を続けており、先進国株式インデックスの年平均リターンはおおむね7〜8%程度となっています。
確かに短期的にはリーマンショックやコロナショックのような大幅な下落局面もありましたが、長期的な視点で見れば回復を繰り返してきました。
経済が長期的に成長し続けている背景には、技術革新、人口の増加、そして企業の成長努力などによる経済拡大があります。
インデックス投資は、こうした持続的な経済成長の恩恵が期待できる投資手法です。
5. ライフスタイルや資産の状況に合った「資産形成」について考えてみましょう
今回は単身世帯と二人以上世帯それぞれの貯蓄額の「平均値と中央値」について、20歳代〜70歳代までを10歳刻みで確認していきました。
各世代ともに平均値と中央値の差が大きく、世帯によって状況が大きく異なることを表しているといえるでしょう。
自分たちが平均値や中央値と比べてどの位置にいるのかを確認した上で、今後の資産形成の方針を考えてみるのも良いでしょう。
また、インデックス投資について少し詳しく解説していきました。
資産運用は利益が期待できるだけではなく、価格変動リスクなどが伴うことを理解しておくことが大切です。
ご自身のライフスタイルや資産の状況に合った「資産形成」について考えてみてはいかがでしょうか。
参考資料
- 金融経済教育推進機構「家計の金融行動に関する世論調査 2024年」
- 三菱UFJ銀行「ファンド選びの考え方」
- 一般社団法人投資信託協会「そもそも投資信託とは?」
- 財務省中国財務局「複利効果について」
- 総務省統計局「家計調査 家計収支編(2024年)第3-2表」
荻野 樹