3. 【バナナの価格事情】じわりじわりと上昇…

農林水産省では、食品の小売店における価格の動向を迅速に把握するため、主要な果樹の小売価格について、令和5年10月から毎月、調査を行っています。

調査が始まった令和5年10月時点のバナナの全国平均小売価格は、1キロあたり360円でした。以降、上がったり下がったりを繰り返しながらも、上昇推移しており、令和7年6月時点では、1キロあたり388円となっています。

全国平均ですので、地域により前後ありますが、円安や輸送にかかるコストなどにより、上表のとおり、バナナの価格は上がっています。

4. 「バナナ」から学ぶ経済の裏側…生産量1位はまさかのインド!

私たちの食卓に欠かせないバナナ。スポーツ時の栄養補給にも大活躍です。

スーパーで目にするバナナはフィリピン産が多いため、「フィリピン=バナナ」を連想する人は少なくないでしょう。

しかし、世界でバナナの生産量が最も多いのはフィリピンではありません。

なんと、バナナの生産量1位はインド、そして2位は中国なのです。

どちらの国も「バナナ」の印象は薄いかもしれないですね。

比較的価格が安定しているバナナですが、そのほとんどが「輸入」に頼っているため、為替レートの変動や輸入コスト、気候の変動など、さまざまな要因に影響を受けます。

身近なバナナに関する雑学から、世界経済の仕組みや変動について学ぶことができました。

「値上げ」で厳しい日々が続きますが、そんな中でも手軽に栄養を摂れるバナナは、家計にやさしい味方ともいえるでしょう。

次にバナナを手に取るときは、「どこの国から、どんな経路でここに届いたのか?」を想像してみると、日常の買い物がより面白く、価値あるものに感じられるかもしれませんね。

参考資料

和田 直子