2.2 厚生年金の受給額は人によって大きく異なる
厚生年金の受給額は、厚生年金の加入月数や加入中の収入によって大きく異なります。受給額の分布は次の通りです。
- 5万円未満:30万0228人(1.9%)
- 5万円以上10万円未満:310万3349人(19.4%)
- 10万円以上15万円未満:500万7905人(31.3%)
- 15万円以上20万円未満:502万6090人(31.4%)
- 20万円以上25万円未満:234万0343人(14.6%)
- 25万円以上30万円未満:26万2522人(1.6%)
- 30万円超:1万4292人(0.1%)
同じ厚生年金加入者でも、受給額が10万円未満の人が20%以上である一方、20万円以上受給できる人も約16%います。
年金受給額は加入する年金制度や厚生年金の加入状況などによって大きく異なります。老後の生活設計を行うときは、夫婦で年金をいくら受給できるのかを確認しておきましょう。
毎月の老後生活費を大まかにでも推定すれば、老後の家計収支が明確になり、老後対策を取りやすくなります。
3. まとめにかえて
60歳以上の人の65.9%が「経済的な不安はない」(2024年度調査)と感じていますが、2019年度調査と比較するとその割合は低下しています。
物価高の影響で老後の家計は厳しくなっていると言えるでしょう。
老後生活を支える公的年金については、加入する年金制度や厚生年金の加入状況などによって受給額が大きく異なります。
最初に、公的年金の受給額を確認し、老後の生活設計に役立てましょう。
参考資料
西岡 秀泰