2025年6月13日に年金制度改正法が成立され、パートの「年収106万円の壁」が撤廃されることに決まりました。
現代は共働き世帯が増えていますが、その働き方はフリーランス、パート、フルタイムなどさまざま。
厚生年金に加入することで将来受給する年金額は増えますが、女性は平均に比べて国民年金も厚生年金も年金月額が少ない傾向にあります。データから女性の年金月額の現実を見ていきましょう。
1. 公的年金の仕組みを再確認
まずは日本の公的年金制度を再確認しましょう。
1.1 1階部分：国民年金
- 加入者：日本に住む20歳以上から60歳未満の全ての人が原則加入
- 保険料：全員一律
- 受給額：保険料を40年間欠かさず納めれば満額
1.2 2階部分：厚生年金
- 加入者：会社員や公務員、またパートで特定適用事業所に働き一定要件を満たした方が、国民年金に上乗せで加入
- 保険料：収入に応じて（上限あり）変わる
- 受給額：加入期間や納めた保険料により個人差あり
日本の公的年金は2階建てとなっており、専業主婦やパートで社会保険に加入していない人などは1階部分の国民年金のみとなります。
一方で、会社員や公務員、パートで社会保険に加入している人は2階部分の厚生年金にも加入しています。
厚生年金の特徴は、収入に応じた保険料を支払うところでしょう。
なお、現在の公的年金の受給権者数をみると、厚生年金は男性1060万1923人に対して、女性は545万2806人です。ちなみに国民年金の受給権者数は男性1443万4673人、女性1902万1113人。
男女ともに国民年金の方が多いですが、女性は国民年金の方がおよそ3.5倍多くなっています。
