お金持ちの人たちには社交的な人が多く、また知識もアイデアもたくさん持っているために話し出すと長くなる傾向があります。

彼らは、得意な分野の話になれば惜しみなく知識を披露してくれますし、逆にあまり見識のない領域になると慎重に相手の話を聞きます。自分よりもプロフェッショナルな相手に対するリスペクトは決して忘れず、相手を尊重して話を聞きます。彼らはそうして色々な知識を引き出し、身につけていくのです。

お金持ちの人と話していると、テンポよく話が進んでいき、全く退屈しないまま1時間2時間と過ぎていることがよくあります。彼らは、自分が楽しいと感じているのと同様に、人を楽しませることができます。知識も深く話術に長けているため、いくら話を聞いても飽きないのです。

また、お金持ちの人がよく言うことがあります。それぞれ表現は異なりますが、「ほかの人が何時間もかけて勉強したものを数百円、高くても数千円程度で手に入れられる本はすばらしい。でも、それをタダで聞けてしまう『おしゃべり』は本当にすばらしい」という話です。

確かに、多くの人が人生をかけて研究したものを書籍として売り出すときは数百円から数千円程度ですし、内容はしっかり要点がまとめられていて価値あるものです。

しかし、学者や高度な専門家が多く参加する会合に出席して話を聞いているお金持ちは、『おしゃべり』でそれまで培ってきた知識をアウトプットしてくれるのは本当にすばらしいと口々に言うのです。そうした心があるからこそ、人のことを尊重できるのだと感じる瞬間です。

お金持ちは「自分の譲れないもの」をしっかり持っている

お金持ちは、人に流されるということがまずありません。「自分が譲れないこと」をしっかり持っています。たとえば、「自分は絶対そういうことは言わない」「絶対しない」というようなことがはっきりしているのです。

誰かに誘われても、自分のルーティンや譲れないことを守るために断ることも多くあります。そういうハッキリとした性格で、周囲としっかりとした関係を構築していきます。そのため、「あの人はそういう人だから」と周りに認知されている人も多いのです。

自分の譲れないことを守るために人付き合いを断ることもありますが、それでものけ者にされたり嫌われたりしないのは、そこに至るまでの関係構築能力が非常に優れているからです。

また、自分を貫くことで「裏表のない人」でいることができます。自分の中に何らかの基準があって、それが揺らぐことはありません。それが揺らいでしまっては、ただ「人によって態度を変える、裏表のある人」になってしまいます。そのことがどれだけ信頼を損なうか、彼らはよくわかっているのです。そこが、信頼を得るためのポイントなのではないかと感じます。

まとめ

お金持ちの人たちと接していると、それぞれ境遇は違えど共通点があると感じることが頻繁にあります。それは、確たるものを自分の中に秘めているという印象が強いということです。そして、その強さゆえに一般人にはなしえないような偉業を達成してしまうのだろうと感じます。

大塚 ちえ