障害年金を受給している方の中には、生活費のやりくりに悩んでいる方も少なくありません。
そんな方々を経済的に支える制度が「年金生活者支援給付金制度」です。
本記事では、「障害等級1級・2級それぞれの給付額」や「支給要件」「申請方法」に加え、「毎年申請が必要か?」「給付には時効があるのか?」といった気になるポイントもわかりやすく解説しています。
申請しないともらえない給付金のため、対象となる方は早めの確認と手続きを行いましょう。
1. 「障害年金生活者支援給付金」とは?対象者をチェック!
「年金生活者支援給付金制度」は、公的年金等の収入が一定基準を下回る方を対象に、年金に加えて支給される給付金制度です。
このうち「障害年金生活者支援給付金」は、障害年金を受給している方が対象で、以下のような支給要件が設けられています。
1.1 障害年金生活者支援給付金の支給要件
【支給要件】
- 障害基礎年金の受給者
- 前年の所得(※1)が472万1000円(※2)以下
※1 障害年金等の非課税収入は、給付金の判定に用いる所得には含まれません。
※2 扶養親族等の数に応じて増額。
2. 2025年度の給付基準額は前年度比2.7%増加
2025年度は物価上昇などの影響を受け、給付基準額が前年度より2.7%引き上げられました。
- 老齢年金生活者支援給付基準額(月額):5450円(+140円)
- 障害年金生活者支援給付金(月額):1級6813円(+175円)・2級5450円(+140円)
- 遺族年金生活者支援給付金(月額):5450円(+140円)
実際の支給額は、上記の給付基準額をもとに、保険料納付済期間などに応じて計算されます。
2.1 年金生活者支援給付金の平均給付月額
「令和5年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況」によると、2024年3月における平均給付月額は以下のとおりです。
- 老齢年金生活者支援給付金:4014円
- 障害年金生活者支援給付金:5555円
- 遺族年金生活者支援給付金:5057円
なお、支給要件をすべて満たしていたとしても、申請しなければ給付を受けることはできません。
次章では、年金生活者支援給付金の申請方法について詳しく確認していきましょう。
3. 障害年金生活者支援給付金を受け取るまでの流れ
新たに年金生活者支援給付金の支給要件を満たした場合、毎年9月以降に「年金生活者支援給付金請求書(はがき型)」が郵送されます。
必要事項を記入し、お近くの年金事務所に提出しましょう。
なお、請求書は日本年金機構のホームページから印刷することも可能です。
4. 年金生活者支援給付金に関する気になるギモンにお答え
年金生活者支援給付金に関して「毎年申請が必要か?」といった疑問を持つ方も少なくありません。
4.1 毎年請求しなければいけないの?
一度給付金の受給が認められた方で、翌年以降も支給要件を満たしている場合は、基本的に再申請の必要はありません。
支給要件を満たさない場合や、以下のいずれかに該当する場合は、給付対象外となります。
- 日本国内に住所がないとき
- 年金が全額支給停止のとき
- 刑事施設等に拘禁されているとき
仮に支給要件を満たさなくなった場合は、「年金生活者支援給付金不該当通知書」が送付されます。
5. まとめにかえて
「障害年金生活者支援給付金」は、障害等級1級・2級の受給者のうち、所得基準を満たす方に対して支給される制度で、2025年度は2.7%増額されました。
ただし、この給付金は申請しなければ受け取れず、請求期限を過ぎると過去分がもらえない場合もあるため、特に注意が必要です。
受給が認められた後は原則として再申請の必要はありませんが、所得状況の変化など支給要件を満たさなくなった場合は支給が停止されることもあります。
ご自身やご家族が対象かどうかを早めに確認し、必要な手続きを行いましょう。
※LIMOでは、個別の相談・お問い合わせにはお答えできません。
参考資料
- 厚生労働省「「年金生活者支援給付金制度」について」
- 厚生労働省「令和7年度の年金額改定についてお知らせします~年金額は前年度から 1.9%の引上げです~」
- 厚生労働省「令和5年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況」
- 日本年金機構「障害基礎年金または遺族基礎年金を新規に請求する方」
- 日本年金機構「年金生活者支援給付金の請求手続きをするとき」
加藤 聖人