筆者は長年起業支援をしていますが、仲間と一緒に起業したいという相談を多く受けます。実際に多くの共同起業を支援してきましたが、共同起業でうまくいっている場合といっていない場合があります。共同起業のメリットや難しさ、気をつけるポイントをみていきましょう。
共同起業のメリット
共同起業のメリットは、少ない資金を持ち寄って一人ではできないような大きなビジネスができることです。特に若い起業家は各個人の自己資金は少ないですが、共同で資金を持ち寄って飲食店や小売店といった初期投資のかかるビジネスを行う起業家たちもいます。資金が増えることで金融機関からの借り入れも有利になり、多くの資金を借り入れすることも可能となります。
また気心の知れた仲間と一緒に起業することで、一人では思いもよらないような発想のビジネスができたり、苦楽をともにすることでさらに人間関係が深まったりします。
共同起業の難しさ
事業を進めていくうちに考え方の違いや責任分担で対立することがあります。業績が良いときは大きく揉めませんが、いざ業績が悪くなると互いに責任をなすりつけ合ったり意見がぶつかり合ったりし、最後は不仲になって空中分解してしまいます。
空中分解すると、これまで負担したお金をどのように精算するかとか、借入金の分担割合や、株式の買い取り条件をどうするかなど、特にお金のことで大きく揉めることになります。
共同起業で気をつけるポイント
まず、参加者のモチベーションを確認しましょう。特に人数が多くなるほどモチベーションに差がでます。本当に一生をかけて一緒にやっていきたいと思っているか、ただお付き合いで参加するのかでは大きく違います。
後者の場合は特に離脱率が高くなります。モチベーションの低い参加者の場合は、経営への参加度合いを低く設定するなど、モチベーションに見合った負担と役割にとどめたほうがいいでしょう。
主従関係を出資割合で決めておくことも重要です。参加者全員が同額出資の場合、表面上は全員が均等に意見を言うことができます。特にもめているときに、意見が割れてしまうと、重要な方針を決めるときに決められず、事業が進められなくなる危険性があります。最初から主たる代表者が多く出資していれば発言権も高くなり、意見を通しやすくなります。
そのため、転ばぬ先の杖として、仲の良いときに分裂したときの条件を決めておくといいでしょう。仲が悪くなった状態では、感情的になってしまい何も決められません。あらかじめ誰が株式を買い取るのか、いくらで買い取るのかなどを決めておくと、もめ事を減らすことができるでしょう。
まとめ
このように、共同出資には良い面も難しい面もあります。特にお金でもめることになると厄介です。共同起業を検討する際は、税理士や中小企業診断士など起業の専門家に相談してみてはいかがでしょうか。