まず、参加者のモチベーションを確認しましょう。特に人数が多くなるほどモチベーションに差がでます。本当に一生をかけて一緒にやっていきたいと思っているか、ただお付き合いで参加するのかでは大きく違います。
後者の場合は特に離脱率が高くなります。モチベーションの低い参加者の場合は、経営への参加度合いを低く設定するなど、モチベーションに見合った負担と役割にとどめたほうがいいでしょう。
主従関係を出資割合で決めておくことも重要です。参加者全員が同額出資の場合、表面上は全員が均等に意見を言うことができます。特にもめているときに、意見が割れてしまうと、重要な方針を決めるときに決められず、事業が進められなくなる危険性があります。最初から主たる代表者が多く出資していれば発言権も高くなり、意見を通しやすくなります。
そのため、転ばぬ先の杖として、仲の良いときに分裂したときの条件を決めておくといいでしょう。仲が悪くなった状態では、感情的になってしまい何も決められません。あらかじめ誰が株式を買い取るのか、いくらで買い取るのかなどを決めておくと、もめ事を減らすことができるでしょう。
まとめ
このように、共同出資には良い面も難しい面もあります。特にお金でもめることになると厄介です。共同起業を検討する際は、税理士や中小企業診断士など起業の専門家に相談してみてはいかがでしょうか。
中野 裕哲