2. 【持ち家率は約9割だけど…】老朽化や防犯面、維持費の高さなどの悩みも

内閣府が公表する「令和5年度 高齢者の住宅と生活環境に関する調査結果」によると、65歳以上の「持ち家率」は全体で84.5%、配偶者と同居の場合は90.5%。持ち家世帯が多数派となりました。

2.1 65歳以上の住居形態

住居形態の内訳は以下の通りです。

  • 持家(一戸建て):82.4%
  • 持家(分譲マンション等の集合住宅):8.1%
  • 賃貸住宅(民営のアパート、マンション):3.5%
  • 賃貸住宅(公営・公社・UR等の集合住宅):2.8%
  • 賃貸住宅(一戸建て):1.9%
  • 高齢者向け住宅:0.1%
  • その他:0.5%
  • 不明・無回答:0.7%

一方で、現在の住居の問題点もあるでしょう。調査結果によると「住まいが古くなり、いたんでいる(29.5%)」「地震、風水害、火災などの防災面や防犯面で不安がある(24.4%)」といった回答が上位に入っています。

さらには「家賃、税金、住宅維持費など住宅に関する経済的負担が重い(15.5%)」、「段差や階段等があり使いにくい(12.7%)」「住宅が広すぎる(10.4%)」といった住まいの問題も明らかとなりました。

高齢者の持ち家率は8割を超えているものの、こうした問題点は持ち家・賃貸を問わず共通して見られます。

バリアフリー改装や修繕工事、さらには住まいの買い替えなどが必要となり、老後に大きな出費が発生する可能性も心得ておく必要があるかもしれません。