老後、公的年金だけで生活できる高齢者世帯はどれくらいいると思いますか。
2025年7月4日、厚生労働省は「2024(令和6)年 国民生活基礎調査の概況」を発表。これによると、公的年金や恩給だけで生活できる高齢者世帯は43.4%で、半数以上のシニアがその他の所得で生活費を補填していることがわかりました。
いまのシニア世代は年金を月いくら受け取っているのか。年金だけで生活できない場合、貯蓄があれば安心ですが、貯蓄はどれくらい保有しているのか、本記事で確認していきたいと思います。
1. 【増える単身高齢者世帯】65歳以上シニアがいる世帯の32.7%が「単身世帯」
2025年7月4日、厚生労働省が発表した「2024(令和6)年 国民生活基礎調査の概況」によると、65歳以上のシニアがいる世帯のうち、「単独世帯」は32.7%を占めていることが分かりました。
この調査では、65歳以上シニアのいる世帯の構造を「単独世帯・夫婦のみ世帯・親と未婚の子どものみ世帯・三世代世帯・その他の世帯」に分けて、それぞれの世帯構造の割合を示しています。
いまから約40年前の1986年は、三世代世帯が44.8%を占めており、単身高齢者世帯は13.1%でした。
しかし、核家族化が進み、2024年には三世代世帯は6.3%にまで減少。また、単身世帯が夫婦のみ世帯の割合より多くなっています。
各世帯構造の推移(表1)を見ると、「家族」の形が年々変化している様子がわかります。
増える単身シニア世帯、彼らの暮らしぶりはいかほどか。貯蓄額と年金額というお金に関するデータから、覗いていきたいと思います。