厚生労働省が公表した「令和7年版 高齢社会白書」によれば、2024年の70~74歳の就業率は35.6%となりました。
2003年以降、最高水準となっています。
物価の上昇が止まらない中、「できるだけ長く働き続けたい」と考える方も多いと思いますが、一方でいつまで働けるかはわかりません。
現役時代からできるだけ老後に備えつつ、老後もできるだけ働くことで老後資金に備えたいと考える方も多いのではないでしょうか。
今回は65歳以上の就業率を確認した後、70歳代に視点をあててお金事情をみていきます。
1. 70歳代前半の就業率は35%超へ。平均寿命は81~86歳
まずは厚生労働省「令和7年版 高齢社会白書」を参考に2024年の65歳以上の就業率を確認します。
1.1 最新の就業率
- 65~69歳:54.9%
- 70~74歳:35.6%
- 75歳以上:21.2%
いずれの年代も昨年より増加しており、60歳代後半では約55%となっています。
2003年には34.7%でおよそ3人に1人でしたが、今ではおよそ2人に1人となり、60歳代後半で働く人も珍しくはなくなりました。
70歳代前半についても2003年の21.4%から約15%増加しています。
厚生労働省「令和5年簡易生命表の概況」によれば、日本の平均寿命は以下の通り。
1.2 日本の平均寿命
- 男性81.09年
- 女性87.14年
男性は81歳、女性は87歳となっています。
平均寿命の年次推移をみると、平成2年の男性75.92歳、女性81.90歳から比べても伸びており、基本的に日本の平均寿命はのびていることがわかります。
なお、主な国の平均寿命の年次推移をグラフでみると、特に日本女性の平均寿命の長さがわかります。