そうした不満から出てきたのは、家事負担のこと。夫婦で家事を分担したと言っても、夫が2割、筆者が8割ほどで筆者の方が圧倒的に多く負担していたわけですが、この負担割合について揉めたことも何度かありました。

ある時、夫が「土日は疲れて寝ていたい時もあるから土日の掃除洗濯を手伝ってほしい」と言うので、「ならば、私も仕事が忙しい時には平日の家事も手伝ってほしい」と伝えたところ、夫「いや、そうすると仕事量と収入と家事のバランスが…」、筆者「私が家にいるのは家事をするためだけではなく仕事もするためだよ」、夫「こっちも外で頑張って働いている」など、堂々巡りの言い争いに。

結局、「やれる時にやれる方がする」に落ち着いた

分担によって受け持っていた自分の家事について、いつの間にか「家事やらなきゃ」という強迫観念にも近い感覚に陥っていたのです。そして、お互い仕事が忙しかったり疲れていたりする時にまで、身を粉にして自分の分担の家事をやったり相手に押し付けたりするのはとても不毛なこと。そんなことに気付くまで、1年近くかかりました。

そして現在、筆者夫婦は家事分担をやめ、「やりたい時にやりたい家事をやる」「やれる時にやれる方がやる」でいいという結論に。その結論にたどり着いてからは、ケンカをしたり辛い思いをしたりしてまで家事をするのをやめ、互いに「もっと家事やってよ」と要求することもなくなりました。どんどん家事はサボるようになりましたが、便利家電や外注によるストレス軽減に努めています。

家事分担を決めると、いいこともたくさんあります。うまくいっているご家庭も多いでしょう。しかし、筆者のようにうまくいかなくなるケースもあります。家事分担を巡って悩んでいる共働き夫婦は参考にしてみてください。

秋山 悠紀