2025年5月23日に公表された消費者物価指数(総合指数、4月分)は、前年同月比で3.6%の上昇となりました。物価高が続く中、生活費に不安を感じている年金生活者も多いことでしょう。
そのような状況を踏まえ、2025年6月の年金支給分から「年金生活者支援給付金」の給付基準額が引き上げられます。この制度は、公的年金等の収入が一定水準以下の方を対象に、年金に上乗せして支給される仕組みです。
本記事では、年金生活者支援給付金の支給要件や給付基準額、申請方法についてわかりやすく解説します。
年間6万円以上を受け取れる可能性もあるので、支給対象となる方は忘れずに申請しましょう。
1. 【厚生年金・国民年金】実際の支給額はどのくらい?平均月額をチェック
厚生労働省年金局「令和5年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況」から、厚生年金と国民年金の平均月額を見てみましょう。
※厚生年金の金額は、国民年金部分を含む
〈全体〉
- 厚生年金:14万6429円
- 国民年金:5万7584円
〈男性〉
- 厚生年金:16万6606円
- 国民年金:5万9965円
〈女性〉
- 厚生年金:10万7200円
- 国民年金:5万5777円
基礎年金部分を含めた厚生年金の平均月額は14万6429円となっており、男女間では約6万円の差が見られます。
また、厚生年金の受給額は収入と加入期間に大きく左右されるため、1万円未満~30万円以上と個人差が大きくなります。
公的年金等の収入が一定水準以下の場合、「年金生活者支援給付金制度」の対象となる可能性があるため、詳細を確認しておきましょう。