株式市場の振り返り-小幅続落、日経平均株価は3年5か月ぶりに7日続落。
2016年4月6日(水)の東京株式市場は小幅続落となりました。日経平均株価は前日比▲0.1%の下落、TOPIXも▲0.05%の下落で引けています。日経平均株価は3年5か月ぶりとなる7日続落となりました。また、東証マザーズ総合指数も+0.5%上昇する反発となっています。
日経平均株価は、前日比▲5円安で寄り付いた後、一時は▲119円まで下げる場面が見られました。その後は切り返して、前場の終盤に+95円高まで上昇しましたが、後場は前日終値付近で膠着状態となります。結局、終値は前日比▲17円安の15,715円で引けています。
東証1部で上昇したのは727銘柄、値下がりは1,079銘柄、変わらず136銘柄でした。また、東証1部の出来高は21億4,727万株、売買代金は2兆1,149億円(概算)でした。依然として薄商いが続いています。
セクター動向と主要銘柄の動き-13業種が上昇、20業種が下落。特段大きな変動はなし
東証1部で上昇したのは13業種、下落したのは20業種でした。上昇率の上位は、空運+1.6%、鉄鋼+1.2%、電力・ガス+1.0%、海運+0.8%などでした。一方、下落率の上位は、倉庫・運輸▲1.4%、保険▲1.2%、水産・農林▲1.1%、鉱業▲0.7%などです。マーケット全体の動きが表すように、大きく買われたセクターも、大きく売られたセクターもなかった印象です。
個別銘柄では、主力株の中で特段目立って上昇したものは少なかったようですが、スズキ(7269)、関西電力(9503)、パイオニア(6773)、東芝(6502)などの値上がりが目を引きました。一方、ファーストリティリング(9983)などの小売主力株の一角が値を下げ、村田製作所(6981)などの電子部品株も相変わらずの軟調となりました。また、前日は健闘したソニー(6758)も反落となっています。自動車や精密などの輸出関連株が意外に堅調だったのが特徴です。
本日のポイントと注目テーマと関連業種-催促相場が加速する中、小売の好決算銘柄に注目
一時109円台を付けるなど円高が進んだこと、5日の欧米の株式市場が下落したこと等から、6日の東京市場も大幅安が懸念されましたが、いざ蓋を開けてみると、“全然大崩れしなかった”というのが実感です。主力株の動きを見ても、意外に底堅かったように思われます。手放しで喜べるような状況ではありませんが、とりあえずは一安心というところでしょうか。
しかし、日経平均株価は小幅安とは言え、3年5か月ぶりの7日続落となりました。もちろん、アベノミクス始動後は初めてです。催促相場が加速している中、政府や日銀がどのような答えを出すのか注目です。先日、安倍首相は2016年春闘の結果について「もう少し期待していた」と不満を表明しました。昨年実績を下回る賃上げ成果に失望したのでしょうが、今度は、株式市場から「もう少し期待していた」と言われないような“回答”を期待したいものです。
さて、決算発表が続く小売セクターを見ると、好決算を出したニトリホールディングス(9843)やしまむら(8227)などは株価が堅調に推移しています。7日(木)も、まずは小売セクターに注目です。また、米国では木曜日(現地時間)にイエレンFRB議長、バーナンキ前FRB議長、グリーンスパン元FRB議長らが一堂に会した討論会(セミナー)も行われます。こうした超大物による何気ない発言で、為替相場が大きく動く可能性があります。6日は大崩れしなかった輸出関連株も引き続き要注意です。
【2016年4 月6日 投信1編集部】
■参考記事■
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LIMO編集部