リスクモンスター株式会社が2025年5月13日に全国の20歳代から50歳代の男女800名を対象とした「賃金引上げに関するアンケート」の結果を公表しました。
1年前と比較した給料の変化についてアンケートを実施したところ、その結果、もっとも多かった回答は「変わらない」で、全体の約半数(49.9%)を占めました。
「上がった」と回答した人は33.0%、「下がった」と答えた人は9.6%でした。勤務先の規模別に見ると、大企業や公務員では「上がった」と感じている人が多い一方、中小企業では「下がった」という回答が比較的多く見られ、企業規模と給与変動との間に一定の関連性があることがうかがえます。
「賃金引上げに関するアンケート」調査結果1/4
出所:リスクモンスター株式会社「第1回「賃金引上げに関するアンケート」調査結果発表! ~春闘並は1割に満たず、物価上昇に昇給が追いついていない実態が明らかに~」
では、日本の給与所得者の「平均的な年収」はいくらほどでしょうか。今回は国税庁「令和5年分 民間給与実態統計調査」をもとに日本人の平均年収を深堀りします。
1. 日本の給与所得者の「平均的な年収」はいくら?
国税庁が発表した「令和5年分 民間給与実態統計調査」によると、年間を通じて勤務した給与所得者の総数は約5076万人にのぼり、そのうち男性が約2887万人、女性が約2189万人となっています。
なお、平均年収はおよそ460万円とされています。
平成26年の平均年収が421万円だったのに対し、その後はおおむね増加傾向を示し、令和4年には400万円台後半に達しました。
そして令和5年には460万円となりました。
なお、平均年収は年齢層によって大きく異なるため、次章では年代別の平均給与について詳しく見ていきます。
2. 【年代・男女別】30~50歳代の「平均的な年収」はいくら?
国税庁「令和5年分 民間給与実態統計調査」によると、年代別の平均年収は以下の通りです。
2.1 【男性】平均年収を年代別に確認
- 30~34歳:492万円
- 35~39歳:556万円
- 40~44歳:612万円
- 45~49歳:653万円
- 50~54歳:689万円
- 55~59歳:712万円
男性の年収は30歳代前半で全国平均を上回り、40歳代に入ると600万円台に達します。
さらに、50歳代後半になると700万円を超える水準まで上昇しています。
これらのデータから、年齢を重ねるごとに収入が着実に増加している傾向がうかがえます。
2.2 【女性】平均年収を年代別に確認
- 30~34歳:345万円
- 35~39歳:336万円
- 40~44歳:343万円
- 45~49歳:343万円
- 50~54歳:343万円
- 55~59歳:330万円
女性の年収は、20歳代後半で353万円まで上がりますが、30歳代以降はやや減少し、その後はおおむね300万円台で推移しています。
全年代を通じて、女性が平均年収を上回るケースはほとんど見られません。
この背景には、出産や育児といったライフイベントに伴い、多くの女性が働き方を見直す社会的な事情があると考えられます。
しかし、近年は働き方や価値観の多様化が進んでいるため、今後はこうした傾向にも変化が起こる可能性があります。
3. 【給与階級別】「年収のボリュームゾーン」はいくら?
同調査より、日本の給与所得者の給与階級別割合からボリュームゾーンも確認していきましょう。
給与の階級別で見ると、男性の場合、特に以下の収入層に多くの人が属しており、全体としては年収400万円台に集中している傾向がうかがえます。
- 「400万円超 500万円以下」17.5%
- 「300万円超 400万円以下」14.9%
- 「500万円超 600万円以下」14.0%
一方で、女性の年収のボリュームゾーンは以下の結果となっています。
- 「100万円超 200万円以下」20.5%
- 「200万円超 300万円以下」19.6%
- 「300万円超 400万円以下」18.1%
女性において年収100万円台の割合が高い背景には、育児や家庭の事情からパートタイムや短時間勤務を選択するケースが多いことが影響していると考えられます。
また、「高収入」とされる年収1000万円以上の層を見ると、男性は全体の約8.6%を占めるのに対し、女性はわずか1.4%にとどまっています。
このことからも、高所得層における男女間の格差が依然として大きいことがうかがえます。
4. 節税効果のある制度を使うのも有効
本記事では、男女別の年収の違いやその傾向について見てきました。
年収を上げることを一つの目標として働く方も多いと思いますが、年収が増えると同時に、所得税や住民税などの負担も増えることには注意が必要です。
筆者は、FPとしてお金の相談事を受けていますが、よく節税について聞かれることがあります。
すこしでも手取り金額を増やす手段として節税効果が期待できる方法を考える方は多いようです。
たとえば、個人型確定拠出年金「iDeCo(イデコ)」や、個人年金保険といった仕組みは、掛金が所得控除の対象となるため、結果として税負担を軽減できる可能性があります。
まずは、これらの制度がどのような仕組みになっているのか、そして自分のライフスタイルや収入状況に合っているのかを確認することから始めてみましょう。



