物価の高騰により、とくに年金を受給しながら生活している世帯の方に大きな負担が生じていることが考えられます。
2025年5月30日に総務省が公表した「2020年基準消費者物価指数 東京都区部2025年(令和7年)5月分(中旬速報値)」によれば、消費者物価指数(総合指数)は前年同月と比べ《3.4%も上昇している》ことがわかりました。
年金を受給しており収入が一定基準額以下になっている方は、支給要件を満たしている場合、請求手続きを行うと「年金生活者支援給付金」が公的年金に上乗せして2カ月に1度支給されます。
なお、2025年度の年金生活者支援給付金は、前年度よりも「2.7%増える」ことが決定しています。
では、3種類ある「年金生活者支援給付金」の支給対象となるのはどのような方でしょうか。
この記事では「年金生活者支援給付金」の平均給付月額や支給要件、請求手続きについてわかりやすく解説していきます。
1. 《厚生年金・国民年金》「平均年金月額」はいくら?
厚生労働省の「令和5年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況」によると、公的年金の平均年金月額は国民年金(老齢基礎年金)で5万円台、厚生年金(国民年金部分も含む)で14万円台です。
ただしグラフのように、厚生年金を月額25万円以上受け取っている人もいれば、国民年金・厚生年金ともに月額2万円未満の低年金となる人まで、幅広い受給額帯に分布しています。
年金とその他の所得を含めても、一定基準以下の低所得となる場合には「年金生活者支援給付金」が受け取れる可能性があることをご存じでしょうか。
次では、この「年金生活者支援給付金」の支給要件や金額について整理していきましょう。