3. 資産運用は継続することで資産寿命を延ばせる
年金受給が始まるとともに投資をやめるのは、必ずしも得策ではありません。
リスクが高く大損のリスクがある投資は考えものですが、当面は使用しない資金を元手とした投資を続けることで、貯蓄が枯渇する時期を遅らせることができます。
例えば、65歳から当初残高2000万円から月8万円ずつ取り崩していった場合の、運用利回りによる資産の枯渇タイミングを考えてみましょう。
運用しないで取り崩しを続けた場合、85歳に貯蓄がなくなる計算です。利回り2%で運用すれば、92歳近くまで資産が枯渇するタイミングをあとずらしできます。さらに、利回り4%なら、枯渇するのは100歳を超えた後です。
このように、老後でも投資を取り入れた方が、資産の取り崩しペースが遅くなり、よりゆとりのある生活が期待できます。いまある貯蓄のうち、当面使わずに済む金額は、貯蓄より資産運用に回すのもひとつの方法です。
参考資料
- 金融経済教育推進機構「家計の金融行動に関する世論調査 2024年」
- 厚生労働省年金局「令和5年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況」
- 総務省統計局「家計調査報告(貯蓄・負債編)-2024年(令和6年)平均結果-(二人以上の世帯)」
マネー編集部貯蓄班