この記事の読みどころ

1月に急落した日本の株式市場は2月前半に再度急落し、2月後半には持ち直した後、横ばいで推移しました。3月はやや持ち直して横ばいで推移しましたが、月末に再び株価が下落を始めました。

海外投資家は日本株を1月に1兆円を売り越し、2月に2兆円、3月も2兆円、それぞれ売り越しました。

これに対して信託銀行、個人、投資信託が買い越しました。4月に入り株価が大幅下落しているため、逆張りの信託銀行の買い越しスタンスに注目です。

3月も海外投資家の売り越しは止まらず

日本取引所グループの月次データによると、2016年3月の海外投資家の日本株現物の売買は差引約2兆円の売り越しでした。年初3か月累計で5兆円の売り越しというハイペースが続きます。3月28日から4月1日の週こそ売り越し額が少なくなりましたが、それでも年明け以降すべての週で売り越しが続いています。

3月の日本の株式市場はそれまでに比べて比較的安定していましたが、海外投資家の売りは止まりませんでした。

信託銀行、個人、投資信託が逆張りで買いを続けている

これに対し、買い手として目立ったのは引き続き信託銀行と個人でした。相場が比較的落ち着いていたことから、信託銀行の買い越しペースは大幅に鈍りました。個人はじわじわと買い越しを続けていると思われます。事業法人には目立った動きはありませんでした。

4月の大幅下落で信託銀行はどう出るか

4月に入り株価は下げ足を強めています。海外投資家の売り越しスタンスは続いていると思われますが、これに対して逆張りスタンスの明確な信託銀行がどの水準でどの程度の金額で買い越していくのかが当面のポイントになりそうです。

【2016年4月8日 投信1編集部】

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LIMO編集部