2. 「年金生活者支援給付金」とは?制度の概要や対象者

「年金生活者支援給付金」は、年金収入やその他の所得額が一定基準額以下の年金生活者を支援する目的で、2カ月に一度、年金に上乗せして支給される給付金です。

2019年に始まった比較的新しい制度なので、聞き慣れない人もいるかもしれません。当時、消費税が増税されましたが、この増税分が財源に充てられています。

「年金生活者支援給付金の支給に要する費用の財源は、社会保障の安定財源の確保等を図る税制の抜本的な改革を行うための消費税法の一部を改正する等の法律の施行により増加する消費税の収入を活用して、確保するものとする。」
引用:e-Gov法令検索「年金生活者支援給付金の支給に関する法律」

受給中の年金に合わせて、以下の3種類の給付金が設定されています。

  • 老齢年金生活者支援給付金(補足的老齢年金生活者支援給付金)
  • 障害年金生活者支援給付金
  • 遺族年金生活者支援給付金

「年金生活者支援給付金」の支給要件

「年金生活者支援給付金」とは?

出所:厚生労働省「年金生活者支援給付金制度」について

「障害年金生活者支援給付金」と「遺族年金生活者支援給付金」の支給要件は、それぞれの年金(障害基礎年金もしくは遺族基礎年金)を受給中で、前年の所得が472万1000円以下の人です。

給付金の判定には、障害年金や遺族年金などの非課税収入は含まれず、扶養親族等の数に応じて所得基準額は変動します。

老齢年金生活者支援給付金のみ、支給要件はやや複雑です。次で解説していきましょう。