2025年5月30日、年金制度改革関連法案が衆議院を通過。「基礎年金の底上げ」に関するニュースなどに触れ、自分の将来の年金について改めて関心を寄せた方も多いのではないでしょうか。
ちょうど今月、6月は公的年金の支給月でもあります。
年金は原則として2か月に一度、偶数月の15日に支給されます。15日が土日祝日の場合は直近の平日に前倒しとなるため。2025年は「6月13日(金曜日)」が支給日です。
働き盛りの現役世代にとっては、遠い将来のことに感じるかもしれませんが、公的年金は老後の暮らしの基盤となる支える大切な柱です。
この記事では、年金制度の基本的な仕組みや、現在のシニア層の年金事情を見ていきます。
基礎年金(国民年金)と厚生年金の関係、受給額の目安、そしてご自身の年金情報を確認する方法など、知っておきたいポイントをわかりやすく解説していきます。
1. 基礎年金(国民年金)+厚生年金《日本の年金制度は2階建て》
公的年金制度は「2階建て」になっており、1階部分にあたる「基礎年金(国民年金)」の上に、2階部分にあたる「厚生年金」が積み上がっている構造です。
原則として、国内在住の20歳以上60歳未満の全ての人が加入するのは国民年金で、年金保険料(※1)は全員一律です。保険料を全期間(480月)納付すると、65歳以降で満額(※2)を受給できます。もし未納期間があれば、その期間に応じて満額から差し引かれます。
一方、会社員や公務員などが基礎年金に上乗せして加入するのが「厚生年金」です。
収入に応じた年金保険料(※3)を納めます。受給額は、加入期間と在職中の収入に応じて計算されます。基本的には、加入期間が長く、収入が高かった人ほど、将来受け取れる金額は多くなります(ただし上限あり)。
※1 国民年金保険料:2025年度は月額1万7510円
※2 国民年金(老齢基礎年金)の満額:2025年度は月額6万9308円
※3 保険料額は標準報酬月額(上限65万円)、標準賞与額(上限150万円)に保険料率をかけて計算される