2. 桜島の1年間の平均噴火回数は200回

鹿児島県のシンボル的存在である桜島は、現在も活発に活動を続ける活火山。1年間の平均噴火回数は200回で、2011年には996回の噴火を記録したこともあります。

桜島の噴煙は鹿児島県民にとって日常的な光景である一方、話題となった投稿のように生活に支障をきたすほどの降灰に悩まされることも。

投稿主の@_taman_9さんに話を伺うと、車に降灰があったのは5月24日21時頃に霧島市から自宅へ帰宅する途中。

国道220号牛根大橋付近を走行中に灰混じりの雨と横殴りの風とともに、いきなり泥だんごを投げつけられたようにフロントガラスの視界が全面黒くなったといいます。

桜島噴火による火山灰

出所:@_taman_9さん提供

その後、@_taman_9さんは安全確保のためにやむを得ず路肩に停車し、常備してあったペットボトルの水で泥を落として視界を確保したとのこと。

桜島噴火による火山灰

出所:@_taman_9さん提供

無事に自宅まで帰り着いたものの、これほど恐怖を感じたのは初めての経験だったそうです。その翌朝に撮影したのが、話題となった1枚だったのです。

@_taman_9さんに写真の光景を見たときの心境を伺うと、「うわ、派手にやられたなぁ、きったない いますぐにでも洗車したいけど仕事行かないと時間空けると塗装にダメージ入るから帰ったら早く洗いたい。といった心境ですね」と話してくれました。

気になる洗車の方法については、「火山灰はトゲトゲしていたり、ガラス質の成分が多いため擦ると傷が塗装に入りますので、まず高圧洗浄機にて丁寧に灰を流します。その後泡洗車して拭き上げました。ありとあらゆる隙間に灰が入り込んでいましたが、丁寧に拭き上げました。私は機械洗車に入れましたが、手洗い洗車を好む人も多いです」とのこと。

ここ数週間の桜島の火山活動についての印象も伺うと、「普段よりかなり活発だなと感じます。複数のメディアなどで火山活動が活発化と騒がれていたりしますが、地元民は噴火に慣れています。今日も桜島元気だなぁといった印象です」と教えてくれました。

降灰による影響は車だけでなく、屋外に洗濯物が干せなかったり、コンタクトレンズだと目に灰が入ると刺すような痛みがあるため眼鏡に切り替えたりと、日常のさまざまなところにあるそうです。火山と暮らす鹿児島県民の「日常」に多くの人が驚かされたのでした。

3. 鹿児島県の2023年の観光消費額は2269億1800万円

鹿児島県の桜島が話題となったことに関連し、ここからは鹿児島県の「観光消費額」を紹介します。

桜島の雄大な景観をはじめ、霧島温泉や指宿温泉などの温泉地、屋久島の原生林など、魅力的な観光地を多く有する鹿児島県。

鹿児島県が公表している「鹿児島県の観光の動向~鹿児島県観光統計~」によると、2023年の鹿児島県の延べ宿泊者数は約815万人、延べ日帰り客数は約1246万人。観光消費額は2269億円で、前年比18.8%の増加でした。

いかがでしょうか。今回は、Xで話題になっている桜島の降灰被害を紹介しました。

参考資料

小野田 裕太