物価高騰が続く中、年金だけでは生活が厳しいと感じる高齢者世帯も少なくありません。
そのような状況を踏まえ、2025年6月の支給分から「年金生活者支援給付金」が2.7%増額されることが決まりました。
この制度は、公的年金等の収入が一定水準以下の方を対象に、年金に上乗せして給付金を支給するものです。
ただし、支給には申請が必要なうえ、所得や世帯状況によっては対象外となる場合もあります。
本記事にて、給付額の改定内容や支給要件、申請方法を確認しておきましょう。
1. 厚生年金と国民年金の平均月額はいくら?支給額の実態を解説
厚生労働省年金局「令和5年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況」から、厚生年金と国民年金の平均月額を見てみましょう。
※厚生年金の金額は、国民年金部分を含む
〈全体〉
- 厚生年金:14万6429円
- 国民年金:5万7584円
〈男性〉
- 厚生年金:16万6606円
- 国民年金:5万9965円
〈女性〉
- 厚生年金:10万7200円
- 国民年金:5万5777円
基礎年金部分を含めた厚生年金の平均月額は14万6429円となっており、男女間では約6万円の差が見られます。
また、厚生年金の受給額は収入と加入期間に大きく左右されるため、1万円未満~30万円以上と個人差が大きくなります。
公的年金等の収入が一定水準以下の場合、「年金生活者支援給付金制度」の対象となる可能性があるため、詳細を確認しておきましょう。