20歳代～60歳代の働く世帯【貯蓄・負債の平均いくら？】本当の貯蓄額から見えた「持てる世代」と「持たざる世代」貯蓄額の全体平均は1579万円。中央値は885万円《住宅ローンの残りはいくら？》

2025年5月16日に総務省統計局が公表した「家計調査報告（貯蓄・負債編）―2024年（令和6年）平均結果―（二人以上の世帯）」によると、二人以上世帯（全体）の貯蓄現在高は1984万円、貯蓄保有世帯の中央値は1189万円でした。

世帯の貯蓄事情には、そのときどきのライフイベントが反映されますね。私たちとお金の付き合いは生涯続きますが、「同じ世代のみんなと比べて、わが家はどのくらいだろう？」と気になる人もいるでしょう。

今回は、二人以上世帯のうち「働く世帯（※）」の貯蓄・負債事情を、世代別に見ていきます。

※家計調査においては「勤労者世帯」と表記され、世帯主が会社、官公庁、学校、工場、商店などに勤めている世帯を指します。ただし、世帯主が社長、取締役、理事など会社団体の役員である世帯は「勤労者・無職以外の世帯」として分類されています。

1. 【働く世帯】貯蓄額の全体平均は1579万円。中央値は885万円

総務省統計局の「家計調査報告（貯蓄・負債編）―2024年（令和6年）平均結果―（二人以上の世帯）」から、、二人以上世帯のうち働く世帯（勤労者世帯）全体の貯蓄と負債を眺めてみましょう。

冒頭で触れた「二人以上世帯全体」と比べると、貯蓄現在高は約400万円下がります。また貯蓄額の中央値については、貯蓄保有世帯に限定しても1000万円を下回る結果となりました。

ただし、世帯主の平均年齢を比べると、働く世帯は50.3歳、二人以上世帯全体は59.9歳。この10歳ほどの差が、貯蓄の格差の背景にあることは確かでしょう。

住宅ローンなどの負債を抱えながら、子どもの教育費の捻出をおこなう世帯も多いでしょう。この場合は、老後資金の準備にまで手が回らなくても致し方ないかもしれませんね。

そこで次では、20歳代～60歳代の各世代の貯蓄と負債をセットで見ていきます。