老後の年金額は、現役時代の「働き方」や「暮らし方」により個人差があります。
自営業者や農業者、専業主婦・専業主夫などは、国民年金に加入。会社員や公務員、一定の要件を満たすパート・アルバイト従業員は、国民年金に上乗せする形で厚生年金に加入します。
国民年金は全員一律である年金保険料の納付済月数、厚生年金は加入期間と年収により計算されます。こうした仕組み上、厚生年金の個人差は国民年金より大きくなるのです。
働き方・暮らし方で差が生じる年金額。個人差だけでなく、都道府県による「差」も見られます。
本記事では、都道府県別に厚生年金保険の受給額(基礎年金を含む)を確認していきます。
1. 【厚生年金】平均月額は14万6429円!でも、男女差・個人差が大きい…
会社員や公務員等だった方で一定の要件を満たした方は、老齢厚生年金が受給できます。
厚生年金の全国平均は、厚生労働省「令和5年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況」によると14万6429円でした。ただし、個人差や男女差があります。
〈全体〉平均年金月額:14万6429円
- 〈男性〉平均年金月額:16万6606円
- 〈女性〉平均年金月額:10万7200円
※国民年金部分を含む
1.1 厚生年金受給額の個人差
- 1万円未満:4万4420人
- 1万円以上~2万円未満:1万4367人
- 2万円以上~3万円未満:5万231人
- 3万円以上~4万円未満:9万2746人
- 4万円以上~5万円未満:9万8464人
- 5万円以上~6万円未満:13万6190人
- 6万円以上~7万円未満:37万5940人
- 7万円以上~8万円未満:63万7624人
- 8万円以上~9万円未満:87万3828人
- 9万円以上~10万円未満:107万9767人
- 10万円以上~11万円未満:112万6181人
- 11万円以上~12万円未満:105万4333人
- 12万円以上~13万円未満:95万7855人
- 13万円以上~14万円未満:92万3629人
- 14万円以上~15万円未満:94万5907人
- 15万円以上~16万円未満:98万6257人
- 16万円以上~17万円未満:102万6399人
- 17万円以上~18万円未満:105万3851人
- 18万円以上~19万円未満:102万2699人
- 19万円以上~20万円未満:93万6884人
- 20万円以上~21万円未満:80万1770人
- 21万円以上~22万円未満:62万6732人
- 22万円以上~23万円未満:43万6137人
- 23万円以上~24万円未満:28万6572人
- 24万円以上~25万円未満:18万9132人
- 25万円以上~26万円未満:11万9942人
- 26万円以上~27万円未満:7万1648人
- 27万円以上~28万円未満:4万268人
- 28万円以上~29万円未満:2万1012人
- 29万円以上~30万円未満:9652人
- 30万円以上~:1万4292人
このように個人差があるうえに、都道府県によっても平均額に差が出ています。
次章では、都道府県別に厚生年金受給額を見てみましょう。