公的年金は、老後の収入の柱となるものです。
しかし、物価の上昇や少子高齢化などの影響で、公的年金のみで「ゆとりある老後」を送っている人はごく一部となっています。
ほとんどの場合、公的年金だけでは足りずに、現役時代の貯蓄などを取り崩しながら老後を過ごす方が多いでしょう。
そのため、現役時代のうちから、できるだけ早い段階で「老後に向けた資金計画」を立てることが大切です。
今回は、厚生年金と国民年金の平均月額を一覧表をもとに解説します。
60歳～90歳以上の方が、平均で月額いくらくらいの年金をもらっているのか、ぜひ参考にしてください。
1. 「厚生年金・国民年金」2階建てのしくみ
日本の公的年金制度は「2階建て」の構造にになっており、1階部分の「国民年金」の上に、2階部分の「厚生年金」が積み上がっています。
原則、国内在住の20歳以上60歳未満の全ての人が加入するのは「国民年金」です。
なお、国民年金保険料（※1）は全員一律となっています。国民年金保険料を全期間（480月）納付すると、65歳以降で満額（※2）を受給できます。
未納期間がある場合は、その期間に応じて満額から差し引かれます。
一方で、会社員や公務員、一定の要件を満たすアルバイトやパートの方などが国民年金に上乗せして加入するのは「厚生年金」です。
収入に応じた年金保険料（※3）を納め、受給額は加入期間と在職中の収入に応じて計算されます。
基本的に、年金の加入期間が長く、収入が高かった人ほど、将来受給できる年金額は多くなります。（上限があります）。
※1 国民年金保険料：2025年度は月額1万7510円
※2 国民年金の満額：2025年度は月額6万9308円
※3 保険料額は標準報酬月額（上限65万円）、標準賞与額（上限150万円）に保険料率をかけて計算される
