2. 厚生年金の積立金・国民年金の積立金はそれぞれいくら?

公的年金の積立金額は2023年度末時点で、資産額は255兆5650円。収益額は45兆3596円で収益率は21.69%となっています。

年金積立金の資産額・収益額・収益率

年金積立金の資産額・収益額・収益率

出所:厚生労働省「令和5年度 年金積立金の運用状況について」

2023年度末の年金積立金の資産額と収益額、収益率は、厚生年金と国民年金でそれぞれ次のとおり。

2.1 厚生年金

  • 資産額:243兆478億円
  • 収益額:43兆1030億円
  • 収益率:21.69%

2.2 国民年金

  • 資産額:12兆5173億円
  • 収益額:2兆2567億円
  • 収益率:21.79%

なお、年金積立金の管理及び運用は、GPIF(年金積立金管理運用独立行政法人)と、一部は年金特別会計で行われています。

年金積立金のほとんどが、下表のとおりGPIF(年金積立金管理運用独立行政法人)にて運用されています。

【管理運用法人】年金積立金の資産額・収益額・収益率

【管理運用法人】年金積立金の資産額・収益額・収益率

出所:厚生労働省「令和5年度 年金積立金の運用状況について」

年金特別会計で管理する積立金は下表のとおり。こちらは、年金給付等の資金繰り上必要な資金であり運用されていないため、収益は発生していません。

【年金特別会計】年金積立金の資産額・収益額・収益率

【年金特別会計】年金積立金の資産額・収益額・収益率

出所:厚生労働省「令和5年度 年金積立金の運用状況について」

このように年金積立金の一部はGPIF(年金積立金管理運用独立行政法人)にて運用が行われており、運用開始以降の収益率は年率+4.40%、累積収益額は+164兆3463億円と安定して資産額が増えています。

大切な年金積立金。減らさないよう、そして増えるよう、どのように運用されているのでしょうか。次章で運用成績や運用状況を確認していきます。