厚生労働省「令和7年版高齢社会白書」によれば、全国の60歳以上に現在の仕事・年金による1か月当たりの収入を聞いたところ、多い順に「30万円~40万円未満(15.0%)」「20万円~25万円未満(14.9%)」「25万円~30万円未満(12.9%)」となっています。
現代は60歳代で働くシニアが増えている一方で、70歳以上になるとリタイアする人の方が多数となります。
長く働き続けることを希望する人も増えてはいますが、できれば70歳代以降はリタイアしたいと思う人もいるでしょう。
一方で現在の物価高を見ていると、老後の家計や貯蓄への不安は拭えません。
今回は70歳代の生活費や月の収入、貯蓄、年金についてみていきます。
1. 70歳代の月の生活費はいくら?
まずは70歳代の家計収支をみていきましょう。
総務省統計局の「家計調査報告 家計収支編 2024年(令和6年)平均結果の概要」を確認すると、70歳代・二人以上世帯の生活費は以下のとおりです。
- 70〜74歳:30万3839円(消費支出26万9015円・非消費支出3万4824円)
- 75歳以上:27万3398円(消費支出24万2840円・非消費支出3万558円)
年代別にみると、60歳代後半に比べて、70歳代は消費支出が下がっています。
今の自分の生活費と比べてどうか考えてみるとよいでしょう。
70歳代は消費支出が落ち着くイメージもありますが、二人以上で生活していると割と支出が大きいことがわかります。
この支出を賄うのが年金と貯蓄ですが、年金はどれくらいもらえるのでしょうか?