2. 夏から秋にかけて太平洋沿岸に漂着するカツオノエボシ
幻想的な見た目とは裏腹に、触手に強い毒を持つ海の危険生物「カツオノエボシ」。
刺されたときの強い痛みから電気クラゲとも呼ばれますが、分類上はクラゲではなく、多くの個虫が集まって群体を形成する「ヒドロ虫」の仲間です。投稿主で理科教師をしている@raptorial_owletさんによると、カツオノエボシは例年夏から秋にかけて太平洋沿岸に漂着するとのこと。
本来は外洋で海面に浮かびながら海中に長い触手を伸ばし、引っかかった魚やプランクトンなどを食べて生活しているカツオノエボシ。この日は海からの風が強く、外洋の生き物が沿岸まで流されてきており、カツオノエボシも沿岸にたくさん落ちていたそうです。
海岸でカツオノエボシを見つけた@raptorial_owletさんは、解剖とスケッチのために持ち帰ったとのこと。
気になるのは猛毒のカツオノエボシをどのようにペットボトルに納めたのかですが…。
なんと@raptorial_owletさん、指先の皮が人より分厚く、傷でもなければカツオノエボシの刺胞毒程度ではびくともしないとのこと。しかし一般的にはカツオノエボシに触れるとピリッとした強い痛みが走り、患部が腫れたり、呼吸困難などの症状がでることもあります。
カツオノエボシ発見時の正しい行動について伺うと、「特に目的が無ければ『触らない』一択です。刺胞毒にやられるとかなり痛いですが、触らなければどうということはありません」と@raptorial_owletさん。
また、海岸で気を付けることとして、「海水浴だと通常裸足で浜を歩く方もいらっしゃいますが、カツオノエボシだけでなくガラスや金属片などがあることも多いので、出来れば砂浜は靴やサンダルを履いて行動するのが適切でしょう」とも話してくれた@raptorial_owletさんでした。
目を惹く形と色をしているのでつい触ってみたくなりますが、もし海岸でカツオノエボシを見つけても絶対に触らないようにしましょう。
ウソみたいだろ。
— 理科教師とらふずく (@raptorial_owlet) May 17, 2025
生きてるんだぜ、これ… pic.twitter.com/ym4wh5SdNG
3. 自治体による海水浴場の運営費用は?
海岸に打ち上げられたカツオノエボシが話題となったことに関連し、ここからは海水浴場の運営費用について紹介します。
神奈川県鎌倉市を例にとってみてみましょう。
鎌倉市が公表している資料によると、鎌倉市内にある海水浴場は材木座海水浴場、由比ガ浜海水浴場、腰越海水浴場の3つで、2023度の海水浴客数は24万6420人。海水浴場の運営は鎌倉市が行っており、2023年度の運営予算は約1億2000万円となっています。
費用の内訳は、監視所の設置や海岸の整地、ライフガード・警備員の配備、ごみの運搬回収などでした。
いかがでしょうか。今回は、Xで話題になっている「カツオノエボシ」について紹介しました。
参考資料
小野田 裕太