次に、早くから住宅購入に踏み切ったBさんの話を聞いてみましょう。

「結婚するときに、マンションを購入してデザイナーズ風にリノベしました。ローンを組むなら早いほうがいいし、賃貸で引っ越しのたびに払う初期費用がもったいない気がして。お互い地元がいっしょで転勤もなく、ちょうど立地・価格ともにいい物件も見つかったので、今だ!と思って勢いで契約しました。夢に描いたおしゃれ空間で生活できるのは嬉しいし、賃貸の頃より家に人を招待する頻度も増えたと思います」

夫婦の地元が同じだったり転勤がない仕事だったりすると、永住する場所も決めやすいですよね。マイホームを購入すると、誰かを招きたくなる気持ちも分かります。家の雰囲気も明るくなりそうですね。

結婚して持ち家に住み、かわいい子どもに囲まれているBさん。とても幸せそうですが、家に対してこんな思いを抱いているそうです。

「予定より多く子どもを授かったので、部屋数が足りなくて。今は相部屋でも問題ないのですが、将来大きくなったときにどうしようか悩んでいます。あんなに欲しかった家なのに、今は引っ越したくてたまりません。買うときに理想通りでも、ずっと理想が変わらないとは限らないんですよね。でも、内装にこだわりすぎたのが裏目に出て、買い手も借り手もつきにくいみたいで…。でも万が一私たちが早くに死んでしまっても、子どもたちが住む場所に困ることはないので、とりあえず安心かな」

Bさんのように、いくら理想の家を購入しても、いずれ不満が出ることもあるでしょう。しかし、親に何かあったときに子どもが路頭に迷わないという安心感は、親にとってはとても大きいですね。

自分のライフスタイルに照らし合わせて想像してみて

賃貸派ママの意見も持ち家派ママの意見も、どちらにも共感できる部分がありますね。一般的なメリット・デメリットだけでなく具体的なエピソードを聞くことで、自身の生活に当てはめて想像しやすくなったのではないでしょうか。現在住宅の購入を悩んでいる方は、ママたちのリアルな声も参考にしてみてください。後悔が少ないよう、いろんな角度から検討して納得できる答えを出しましょう。

桜井 まどか