先週の動きをテクニカル面から振り返ってみましょう。ポイントの一つは、直近の下落がどこまで続くのかという点でした。13日の安値(21,484円)や、目先で意識されやすい21,500円あたりを割り込むようであれば、目線は下になります。逆に、12日から13日の間の窓埋めとなる22,121円あたりを回復するようであれば、反発にも期待できます。

実際の動きは、5日移動平均線に上値を押さえられる形で、13日の安値も更新してしまいました。ただし、このあたりでは押し目買いを狙っている投資家も多く、下げれば買われるという動きが続きました。

20日はローソク足の実体がない十字線となりました。また、21日にはいったん窓をあけて下落したものの、引けにかけては大きな陽線となり、その窓をほぼ埋めてしまいます。さらに22日には窓をあけて上昇し、5日線も回復しました。乱高下の動きに、投資家の駆け引きが感じられます。

明るい兆しとしては、先週の動きにより、21日の21,243円を安値とするWボトム(二番底)の形になったことです。今週、5日線、25日線や、目先で意識されやすい22,000円あたりを回復するようであればあれば、目線は上に持っていいでしょう。その場合の上値めどは11月8日の高値(22,583円)になるでしょう。

逆に、再度5日線を割り込むようであれば、本格的な出動は待ったほうがいいでしょう。ただしその場合でも10月26日の安値を割り込まない限りは、まだ中期的には下降トレンドにはなりません。しばらく、21,000円と22,000円の間でもみ合いになる可能性もあります。

下原 一晃