資産運用を考える上で、複利の力は見過ごせません。利息が利息を生む仕組みによって、長期的な運用では資産が大きく増える可能性があります。

では、年利5%で積立投資を行った場合、10年後、20年後、30年後にどのような変化があるのでしょうか。

本記事ではシミュレーションをもとに、複利の効果について確認します。

1. 複利の力とは

複利とは、増えたお金にも利息がつくことで、雪だるま式にお金が増えていく仕組みです。

一般的に、運用期間が長いほど複利の効果によって資産が増加します。

例えば、100万円を年率5%で運用した場合、10年後の資産評価額は約163万円です。

資産運用と複利の力で、10年間で63万円も資産が増えます。

資産運用かんたんシミュレーション1/4

資産運用かんたんシミュレーション

出所:アセットマネジメントOne「資産運用かんたんシミュレーション」

また、20年後の資産評価額は約265万円、30年後の資産評価額は約432万円です。

元本は100万円のため、資産運用と複利の力により4倍以上も資産が増える計算になります。

長期間運用して、複利の力を最大限活かすことの重要性がわかるでしょう。

2. 年利5%での運用は現実的なのか

先ほど年利5%での運用を前提にシミュレーションしましたが、実際に年利5%での運用はできるのでしょうか。

もちろん投資なので保証はありませんが、過去の統計から年利5%での運用が現実的なのかを確認しましょう。

アメリカの大手企業500社を対象としたS&P500の過去28年間の平均リターンは、年利7.2%です。

年利5%を大きく上回っています。

また、日本の年金を運用するGPIFは国内外の債券や株式に分散投資していて過去23年間の平均運用利回りは年利4.24%です。

比較的リターンを狙いづらい債券にも半分投資していて年率4%を超えるリターンのため、年利5%での運用は決して難しい数字ではないでしょう。

S&P500の推移2/4

S&P500の推移

出所:Tradingview「S&P500」

もちろん投資に絶対はないため、将来の利回りは保証されません。そのため、一つの参考数値として考えてみてください。

3. 【積立投資】2000万円を用意するのに毎月いくらの積立が必要か

老後2000万円を意識して資産運用を始める人も多いです。

では、老後に向けて資産運用で2000万円を用意するには毎月いくらの積立が必要となるでしょうか。

年利5%での運用を前提とし、シミュレーションしてみましょう。

シミュレーションの結果は以下のとおりです。

2000万円を用意するために必要な毎月の積立金額3/4

2000万円を用意するために必要な毎月の積立金額

出所:金融庁「つみたてシミュレーター」を基に筆者作成

3.1 2000万円を貯めるために必要な毎月の積立金額

積立期間 必要な投資金額

  • 5年間 月29万4092円
  • 10年間 月12万8798円
  • 15年間 月7万4826円
  • 20年間 月4万8658円
  • 25年間 月3万3585円
  • 30年間 月2万4031円
  • 35年間 月1万7605円
  • 40年間 月1万3106円

※運用利回り年利5%でシミュレーション

積立期間が長いほど、複利の力が大きく必要な毎月の積立額は少なくなります。

積立期間が5年間の場合は2000万円貯めるのに月29万4092円もの積立が必要ですが、積立期間が40年あれば月1万3108円の積立で2000万円の資産を築くことが可能です。

ぜひ、できるだけ若いうちから積立投資を始めて、複利の力を最大限に活かして資産を増やしましょう。

4. 資産運用はNISAで始めよう

本記事では、複利の力について解説しました。

また、資産運用を始めるならNISA制度の活用がおすすめです。

投資は通常利益に対して約20%の税金がかかりますが、NISAで投資をすればこの税金がかからず非課税で運用できます。

そのため、より効率的な資産形成が可能です。

運用益(売却益・配当/分配金)が非課税4/4

運用益(売却益・配当/分配金)が非課税

出所:金融庁「NISAを知る」

年間360万円、最大で1800万円(取得価格ベース)非課税で運用できるため、積立投資をするなら、新NISAを利用して資産形成を始めると良いでしょう。

参考資料

苛原 寛