3. 65歳から「10年間」×「月収15万円」で働いたらいくら年金は増えるのか

では、実際に65歳から再就職して厚生年金保険に加入し、「10年間」×「月収15万円」で働いたら、どのくらい年金は増えるのでしょうか。

1975年生まれで、23歳~60歳まで平均年収400万円で働いた会社員のケースでシミュレーションしてみましょう。再就職せず65歳から年金の受取りを開始する場合、もらえる年金は年間155万円です。

一方、65歳から再就職して74歳まで平均年収180万円(月収15万円)で働き、さらに年金の繰下げ受給を利用して受給開始時期を75歳まで遅らせた場合、75歳からの年金受給額は年間300万円になります。

再就職せずに65歳から年金の受取りを開始した場合と比較して、年間の受給額は2倍近くに増加します。

リタイア後に再就職して厚生年金保険に加入することが、いかに年金受給額に大きな影響を及ぼすかがわかるでしょう。

また、再就職後の厚生年金保険加入期間が長く、平均年収が高いほど、多くの年金を受け取ることが可能です。

厚生労働省の「公的年金シミュレーター」を利用すれば、勤務期間や平均年収、年金の受給開始時期などを指定することで、年金受給額を簡単にシミュレーションできるため、ぜひ利用してみてください。