3. 【公的年金で知っておきたいこと】厚生年金と国民年金の仕組み
厚生年金（国民年金を含む）の平均受給額の男女差を見ていただくとわかるとおり、公的年金の受給額は個人差が大きくなっています。
日本の公的年金制度は「国民年金（基礎年金）」と「厚生年金」の2階建ての仕組みになっています。
3.1 「国民年金」
- 加入対象：原則として日本に住む20歳から60歳未満のすべての人
- 年金保険料：全員定額（ただし年度ごとに改定）
- 老後の受給額：保険料を全期間（480カ月）納付した場合、65歳以降で満額の老齢基礎年金を受給。未納月数に応じて満額から差し引かれる
3.2 「厚生年金」
- 加入対象：会社員や公務員、またパートで特定適用事業所に働き一定要件を満たす人が国民年金に上乗せで加入
- 年金保険料：収入に応じる（上限あり）
- 老後の受給額：加入期間や納付済保険料により個人差あり
公的年金は上記のような違いがあり、現役時代の働き方や収入などによって老後の受給額が異なります。
老後生活に向けた資金の準備について考える際は、ご自身が受給する予定の「年金の種類」を確認しておくことが大切です。
日本年金機構の「ねんきんネット」を活用すると、ご自身の年金見込み額の確認のほか、収入など詳細の条件を設定することで年金見込み額の試算をするシミュレーションもあります。
また、公的年金は毎年度改定されるため、受給する時期によって受給額が異なる傾向にあります。
なお、既婚の方は、配偶者が亡くなってひとりとなった場合、遺族年金を受給できることがあります。
遺族年金には受給要件がありますので、該当するかについても前もって確認しておくとよいでしょう。
老後生活に影響しますので、年金制度について理解しておくことも大切です。
