株式市場の振り返り-日経平均株価は小幅反発、一時▲200円超安も徐々に切り返す
2018年11月12日(月)の主要指標(カッコ内は前日終値比)
- 日経平均株価 22,269円(+19円、+0.1%) 小幅反発
- TOPIX 1,671.9(▲1.0、▲0.1%) 小幅続落
- 東証マザーズ総合指数 965.8(▲24.5、▲2.5%) 7日ぶり大幅反落
東証1部上場銘柄の概況
- 値上がり銘柄数:887、値下がり銘柄数:1,142、変わらず:83
- 値上がり業種数:17、値下がり業種数:16
- 年初来高値更新銘柄数:18、年初来安値更新銘柄数:52
東証1部の出来高は12億3,161万株、売買代金は2兆1,529億円(概算)となり、いずれも先週末より減少しました。先週末の米国株が大幅安となったことを受け、模様眺めムードが強まりました。一方で、決算発表後の銘柄に対する売買も相応に出たため、売買代金は2兆円を維持しており、閑散相場という状況ではなかったようです。
そのような中、日経平均株価は方向感に乏しい値動きとなりました。寄り付き後は一時▲203円安まで売られ、22,000円台割れ目前まで下落する場面がありましたが、その後は持ち直して先週末終値を挟んだ攻防となりました。後場の寄り付き直後に一時+73円高まで上昇しましたが、最後は小幅反発で引けています。米国株式市場の動きを待つパターンとなったようです。
なお、TOPIXも同じような値動きとなりましたが、最後はプラス圏を維持できず、わずかな下落で続落となりました。大型株に比べ、中小型株の利益確定売りが優勢だったためと見られます。
東証マザーズ総合指数は7日ぶり反落、売買代金は3日ぶりに1,000億円割れ
東証マザーズの出来高は6,414万株、売買代金は929億円となり、いずれも先週末より減少しました。売買代金は3日ぶりに1,000億円を下回りましたが、週初であることを考えると、個人投資家の物色意欲は徐々に回復しているようです。
ただ、決算発表後の銘柄に対する売りも優勢だったため、総合指数は大幅下落となって7日ぶりの反落となりました。このまま1,000ポイント回復を目指すのか、今後は個人投資家の物色意欲の回復が大きなカギになりそうです。
ソニーなどハイテク株が大幅安、最高益更新の太陽誘電はまさかの暴落
個別銘柄では、ファナック(6954)が大幅反発となり、東京エレクトロン(8035)、KDDI(9433)、ダイキン工業(6367)など先週末に下落した主力値嵩株が買い戻されました。
また、機械株も総じて買い戻され、SMC(6273)、安川電機(6506)、マキタ(6586)、ダイフク(6383)などが大幅上昇となっています。その他では、電力株が買われ、関西電力(9503)が年初来高値を更新したことが目を引きました。
一方、資生堂(4911)が一時▲5%超安の急落となり、SUBARU(7270)は3日連続で年初来安値を更新しました。
また、ハイテク株が総じて売られ、ソニー(6758)、NEC(6701)、TDK(6762)などが大幅安となり、アドバンテスト(6857)と村田製作所(6981)は終値で▲5%超安の急落で引けています。
さらに、LIXILグループ(5938)は4日連続で年初来安値更新となっています(終値は小幅高)。
その他では、先週末の決算発表で業績予想を下方修正した三井金属(5706)が一時▲19%超安の大暴落となり、逆に、業績予想を上方修正して18年ぶりの過去最高益更新となる太陽誘電(6976)が、材料出尽くし感から一時▲12%超安の暴落となるなど、想定外の暴落をする銘柄が散見されました。
新興市場では、そーせいグループ(4565)が先週末のストップ高から急反落となり、サンバイオ(4592)も急落しました。一方、時価総額が最大のメルカリ(4385)は大幅続伸となり、窪田製薬ホールディングス(4596)は一時ストップ高まで買われています。
葛西 裕一