2. ボトルキャップアーティストとして活動する西倉ミトさん

ペットボトルキャップに藤の絵を描いたのは、アーティストの西倉ミト(@n_mito0813)さん。西倉さんはボトルキャップアーティストとして活動しており、話題となったキャップのほかにもさまざまな作品を発表しています。

芸術的なペットボトルキャップアート

芸術的なペットボトルキャップアート

出所:@n_mito0813

西倉ミトさんにボトルキャップに描き始めた経緯を伺うと、「元々は普通の大きさの紙やキャンバスに細かい描写で風景や動物を描いていたのですが、2022年5月に知り合いの方から『細かな絵が得意なら、もっと小さなものに描いてみては』とアドバイスを頂き、作品の方向性を見直すことにしました。2022年6月に地元のショッピングモールで小学生が作ったペットボトルキャップのモザイクアートを見かけ、小さなキャップに絵を描いたら面白いのではと閃いたことがきっかけでボトルキャップに描き始めました」と話してくれました。

今回、藤の絵をモチーフに選んだ理由については、「奈良の春日大社で見た藤の花がとても美しかったので、作品として形に残したいと思い、制作しました。細かくて難しいモチーフなので描けるかどうかはわかりませんでしたが、自分の限界に挑戦してみたいという気持ちもありました」とのこと。

こだわった点と苦労した点も聞いてみると、「奥行き感の表現と色使いにこだわりました。見たまま描くのではなく藤の色が引き立つように全体の色味のバランスを考えながら描いております。苦労したのは花の描写です。ギリギリ目視できるくらいの大きさの花びらを一枚一枚丁寧に描くのはとても難しく、何度も修正しながら描き上げました」と話してくれました。

3. 2023年の日本のアート市場の総売上高は6億8100万ドル

ペットボトルキャップに描かれた絵が話題となったことに関連し、ここからは日本のアート市場の規模を紹介します。

文化庁が行った調査分析レポート「The Japanese Art Market 2024」によると、2023年の日本のアート市場の総売上高は、推定6億8100万ドル。

2023年のアジアのアート市場において日本のシェアは5%で、80%のシェアを誇る中国に次いでアジア第2位の市場となっています。

いかがでしょうか。今回は、Xで話題になっているペットボトルキャップに描かれた絵を紹介しました。

西倉さんのXアカウントでは、ほかにもペットボトルキャップに描かれた作品の数々が投稿されています。気になる方はぜひチェックしてみてくださいね。

参考資料

小野田 裕太