4.3 65歳以上《単身》無職世帯の家計の姿
- ひと月の赤字:2万7817円
- エンゲル係数(消費支出に占める食料費の割合):28.2%
- 平均消費性向(可処分所得に対する消費支出の割合):122.9%
この単身世帯の場合、ひと月の収入は13万4116円で、支出の合計は16万1933円。このままでは赤字ですが、もし年金を20万円以上受け取れるという場合は、黒字となります。
ただし、生活費は収入に連動してあがることが一般的です。月額20万円以上もの年金を受け取れる人は、それほど現役当時の年収が高かったということですから、生活費もかさむ可能性が高いでしょう。
5. 老後対策を考えよう
年金をひとりで月額20万円以上受け取る人の割合を見ていきました。
16.3%のみという数字から、簡単ではないことがわかります。
1万円刻みの受給権者数をみてもわかる通り、年金受給額については個人差が大きいものです。これを機会に自分自身の年金額も確認してみましょう。
もし年金だけで老後を過ごすことに不安がある場合は、これからできる対策について考えることが大切です。老後対策と聞くと真っ先に貯金を連想する人も多いですが、それだけではありません。
- 公的年金を増やす方法を考える
- 私的年金を準備する
- 預貯金を貯める
- 資産運用をする
- できるだけ働く
それぞれの選択肢ごとに合う人・合わない人があります。デメリットも熟考した上で、ご自身に合った老後対策を始めていきましょう。
参考資料
- 厚生労働省年金局「令和5年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況」
- 日本年金機構「大切なお知らせ、「ねんきん定期便」をお届けしています」
- 日本年金機構「ねんきんネット」
- 総務省統計局「家計調査報告 家計収支 2023年(令和5年)平均結果の概要」
- 厚生労働省「令和7年度の年金額改定についてお知らせします」
太田 彩子