物価の上昇が止まりません。米の価格も高値で推移しているだけでなく、5月、6月以降もさまざまな品目で値上げが決まっています。食費や電気代など、日々の生活に欠かせない品目の値上げは、年金で生活者する世帯にとっては深刻な問題です。

このような状況に対し、政府は物価上昇の影響を受けやすい低所得世帯へ、以前よりさまざまな支援をおこなっています。

そのなかのひとつに2019年からスタートした「年金生活者支援給付金制度」があります。2024年11月の給付金件数は、783万2927件にのぼっています。

本記事では、2025年度、新たに改定された年金生活者支援給付金について、とくに老齢年金生活者支援給付金の支給要件や対象者などを詳しくお伝えします。

1. 2025年度の「老齢年金生活者支援給付金」は2.7%増額!

老齢年金生活者支援給付金は、年金生活者支援給付金のひとつで、老齢年金を受け取っている世帯の生活支援を目的として、年金に上乗せして支給される給付金です。

給付金額は物価の変動によって毎年度改定され、2025年度は前年度より2.7%引き上げられます。給付基準額は以下のとおりです。

老齢年金生活者支援給付金(月額):5450円(前年度より140円増加)

上記の金額は基準額なので、実際に給付される金額は保険料納付済期間などに応じて算出されます。