2. 老後の生活設計をきちんと立てておけば良かった

定年まで働けば年金でなんとか暮らしていけるだろう、と考えている人は一定数います。

年金請求時に受給額を知って、「これでは生活できない」と慌てる人もいるくらいです。

事前にわかっていれば貯蓄や定年後の再雇用など対策する時間もありますが、定年後ではできる対策が限定されます。

老後の収入と支出、老後に必要な貯蓄額を把握して、早めに対策することが老後準備のポイントです。

年金の受給額は、「ねんきん定期便」や「ねんきんネット」(日本年金機構のインターネットサービス)で確認できます。

老後の生活費は、生命保険文化センターの「老後の生活費はいくらくらい必要と考える?」や総務省の「家計調査報告」を参考に推定しましょう。

65歳以上の単身無職世帯「ひと月の家計収支」

出所:総務省統計局「家計調査報告 家計収支編 2024年(令和6年)平均結果の概要」

家計収支に赤字が出る見通しならば、不足分を貯蓄などで補う必要があります。

老後の生活設計について、該当する人は次にも注意が必要です。日常生活費以外に大きな出費の可能性がないか、確認しておきましょう。

  • 子どもの教育費(定年後も学生の子どもがいる人)
  • 住宅ローンの支払い費
  • 親の介護費用 など

ここまで、老後生活を支える3つのお金と後悔しがちなことの1つ目について解説しました。次章では、残りの3つと後悔しないための老齢年金の受給方法を紹介します。