2018年10月11日に日本証券アナリスト協会主催で行われた、株式会社明光ネットワークジャパン2018年8月期決算説明会の内容を書き起こしでお伝えします。IR資料
スピーカー:株式会社明光ネットワークジャパン 代表取締役社長 田上節朗 氏
2018年8月期 連結業績概要①
田上節朗氏:本日はお忙しい中、株式会社明光ネットワークジャパンの第34期(2018年8月期)決算説明会にご出席いただきまして、誠にありがとうございます。私は、先ほどご紹介いただきました、代表取締役社長の田上節朗です。どうぞ、よろしくお願い申し上げます。
それではこれより、第34期(2018年8月期)の業績をご報告申し上げます。
まず、連結業績の概要について、ご説明申し上げます。売上高につきましては、その他事業が増収となったものの、明光義塾事業・予備校事業が減収となったことにより、前期比で1.4パーセントマイナス、2億6,700万円減少の191億1,600万円となりました。さる(2018年)7月17日に発表しました修正予想に、ほぼ沿った実績となっています。
営業利益につきましては、売上の減少および費用増加により、前期比で44.9パーセントマイナス、11億7,400万円減少の14億4,100万円となりました。修正予想からは、12.6パーセントのプラスとなっています。
当期純利益につきましては、前期にありました特別利益が今期は計上されていないこともあり、前期比で67.8パーセントマイナス、13億8,500万円減少の6億5,700万円となりました。
2018年8月期 連結業績概要②
明光義塾事業につきまして、2018年8月末時点における教室数は2,029教室、前期と比べまして45教室の減少となっています。生徒数は11万6,374名、前期と比べて8,845名の減少となりました。春・夏の入会が低調に推移したことにより、生徒数の回復に時間がかかっていること、ブランディングの刷新の一環として行ったTVCMの広告費増加、ICTコンテンツの拡充などの戦略的先行投資に伴う費用増加等により、前期比で減収減益となっています。
また、増加する個別指導塾の中でサービスの向上と差別化を進めるために、生徒の学ぶ力を伸ばす「MEIKO式コーチング」の導入、eポートフォリオシステム「明光eポ」、また、ICTコンテンツ等の導入を進めていますけれども、まだ全チェーンへの導入が完了しておらず、その十分な効果が出るまでは至っていません。
予備校事業につきましては、医学部受験生を対象とした予備校が増加していること、生徒募集の市場環境の変化などにより、2018年の入学生徒数が前年比で減少しています。
2018年8月期 連結業績概要③
その他事業につきましては、個別進学館事業・キッズ事業・日本語学校事業・学校支援事業などを中心に売上を伸ばしており、順調に成長をしています。
2018年8月期 セグメント別P/L
次に、セグメント別の損益について、ご説明いたします。
明光義塾直営事業の売上につきましては、在籍生徒数が低調に推移したことにより、前期比で1.2パーセントマイナス、1億1,700万円減少の95億3,000万円となりました。営業利益につきましては、広告費の増加や先行投資に伴い費用が増加したことなどにより、前期比で23.8パーセントマイナス、2億7,000万円減少の8億6,500万円となりました。
明光義塾FC事業の売上高につきましては、生徒数減少に伴うロイヤリティ売上の減少などにより、前期比で6.2パーセントマイナス、3億4,400万円減少の52億4,200万円となりました。営業利益につきましては、ブランディングの刷新やICTコンテンツ導入の先行投資に伴い、費用が増加したことなどにより、前期比で34.6パーセントマイナス、9億1,500万円減少の17億2,900万円となりました。
予備校事業につきましては、新規入学者が減少し、売上高は前期比で22.6パーセントマイナス、1億3,000万円減少の4億4,300万円となりました。営業利益は、9,200万円減少のマイナス2,100万円となりました。
その他事業につきましては、各事業が順調に業績に寄与しており、売上高は前期比9.0パーセントプラス、3億2,300万円増加の38億9,900万円となりました。営業利益は前期比81.9パーセントプラス、6,800万円増加の1億5,100万円となりました。
明光義塾直営事業
それでは、明光義塾直営事業についてご説明いたします。なお、子会社化しました株式会社ケイラインにつきましては、本年(2018年)6月1日から8月31日までの損益計算書を連結しています。
売上高と営業利益は、先ほどセグメント別の損益で申し上げたとおりです。当社直営、株式会社MAXISエデュケーションとともに、生徒数が減少した影響で、売上高・営業利益ともに前期比で減少いたしました。
8月末の時点での教室数は、株式会社ケイラインを含めて368教室となりました。
また、期中平均の生徒数は、合計で2万5,259名となりました。
明光義塾FC事業
次に、明光義塾FC事業についてご報告申し上げます。
売上高と営業利益につきましては、先ほどのセグメント別損益で申し上げたとおりです。教室数につきましては、株式会社ケイラインを除き1,661教室となりました。また、生徒数につきましては9万1,115名となりました。
その他事業①
次に、その他事業について一覧でご覧いただきます。
その他事業全体の売上高は、前期比3億2,300万円増加の38億9,900万円となりました。各事業およびグループ各社の売上の推移は、この一覧のとおりでございます。
個別進学館事業、キッズ事業、早稲田EDU日本語学校、JCLI日本語学校(国際人材開発)、古藤事務所、晃洋書房は売上を順調に伸ばしております。
その他事業の全体の営業利益につきましては、前期比で6,800万円増加の1億5,100万円となりました。
その他事業②
続きまして、その他事業の中の生徒数についてご説明申し上げます。
早稲田アカデミー個別進学館事業につきましては、難関校への合格実績に対する評価が高まり、認知度が向上したことなどにより、順調に生徒数を伸ばしております。
キッズ事業につきましては、2018年8月末時点で生徒数が1,000名を超えました。
日本語学校事業につきましては、生徒数が増加し、早稲田EDU日本語学校とJCLI日本語学校両校の学生数を合算しますと1,800名を超え、グループとしては国内第1位の学生数を誇る日本語学校となりました。
2018年8⽉期 連結BS
次に、連結BSについてご説明いたします。
当期末における資産残高は、前期末比4億7,900万円減少の188億3,500万円となりました。株式会社ケイラインを連結子会社化したことなどにより、のれんが1億9,200万円増加しました。
また、好調な株価を背景に含み益が増加したことなどから、投資有価証券が6億3,600万円増加し、固定資産は増加いたしました。一方で、配当金の支払いや株式会社ケイラインの株式取得等により、流動資産が減少したことなどが要因となっております。
負債につきましては、利益の減少に伴い未払い法人税等が7億9,000万円減少したことなどにより、前期末比3億9,900万円減少し、44億9,800万円となりました。
以上の結果、純資産の合計額は前期末比8,000万円減少し、143億3,600万円となりました。
2018年8⽉期 連結CF計算書
次に、営業活動によるCFは、4億500万円の資金増加となりました。前年同期との比較では、営業利益が減少したことなどにより、26億8,300万円の減少となりました。
投資活動によるCFは、5億500万円の資金減少となりました。前年同期には投資不動産の売却による13億円の収入があったこともあり、前年同期との比較では16億4,100万円の減少となりました。
財務活動によるCFは、配当金の支払いにより10億8,800万円の資金減少となりました。
以上の結果、現金及び現金同等物の残高は11億8,900万円減少し、61億1,600万円となりました。
以上、第34期2018年8月期の業績についてご報告申し上げました。
2019年8月期 連結業績予想
それでは、2019年8月期の通期連結業績予想につきまして、ご説明いたします。
売上高は前期比プラス6.3パーセント、12億400万円増加の203億2,000万円。
営業利益は前期比プラス29.1パーセント、4億1,900万円増加の18億6,000万円。
経常利益は前期比プラス24.5パーセント、3億8,200万円増加の19億4,000万円。
当期純利益につきましては前期比プラス55.3パーセント、3億6,300万円増加の10億2,000万円を予定しております。
配当予想
最後に、配当につきましてご説明申し上げます。
2018年8月期の配当金につきましては、ジャスダック上場の翌年から10期連続で増配をしてまいりました。
今後、経営成績の伸長に見合った成果の配分を考慮した結果、2019年8月期の配当につきましては、30円を予想しております。その上で、あらためて継続的な増配ができるように取り組んでまいりたいと思います。
以上をもちまして、第34期2018年8月期の決算説明を終了させていただきます。当社の事業内容につきまして、一層のご理解とご支援を賜れば幸いに存じます。本日はご清聴いただきまして、誠にありがとうございました。