6. 【個人差にも注目】「厚生年金・国民年金」の平均月額はいくら?
本章では、シニア全体の厚生年金と国民年金の「平均」と「個人差」を見ていきます。
6.1 【平均と個人差】厚生年金・国民年金の平均月額はいくら?
【国民年金】平均年金月額
- 〈全体〉平均年金月額:5万7584円
- 〈男性〉平均年金月額:5万9965円
- 〈女性〉平均年金月額:5万5777円
【厚生年金】平均年金月額
※国民年金部分を含む
- 〈全体〉平均年金月額:14万6429円
- 〈男性〉平均年金月額:16万6606円
- 〈女性〉平均年金月額:10万7200円
国民年金の受給額は、男女共に平均的に月額5万円台となっています。
受給額別に見ると、「6万円以上~7万円未満」の層が最も多く、これは多くの受給者がほぼ満額の年金を受け取っていることを示しています。
一方、厚生年金の月額平均は全体で14万円台で、男性は16万円台、女性は10万円台となっており、国民年金だけを受け取る場合と比べると高いですが、受給額には3万円未満の低額から25万円以上の高額受給者まで幅広い差があります。
老後の年金額は、現役時代の働き方や収入によって異なるため、ねんきんネットやねんきん定期便を利用して、将来の見込み額を確認することをおすすめします。
7. まとめにかえて
本記事では、老齢年金(厚生年金・国民年金)の平均月額を確認しました。
ご参考までに、65歳以上無職夫婦世帯の生活費がどのくらいかも見てみましょう。
2025年3月11日に総務省が公表した「家計調査報告〔家計収支編〕2024年(令和6年)平均結果の概要」によると、65歳以上無職夫婦世帯のひと月の家計収支は以下のとおり。
- 毎月の実収入:25万2818円
- (うち社会保障給付(主に年金)22万5182円)
- 毎月の支出:28万6877円
毎月3万4058円の赤字となります(端数処理)。
年金の平均月額と照らし合わせると、公的年金だけで生活できる世帯はそう多くないと想像できます。
年金額・生活費を自身のケースに置き換えて想定してみてください。老後に向けて取り組むべきことが見えてくるかもしれません。
参考資料
和田 直子