個人型確定拠出年金のiDeCo(イデコ)を始めるために色々と調べた人なら、「iDeCoは3カ月に1回、見直しを行いましょう」と書かれているのを見たことがある人も多いと思います。

確かに、iDeCoは投資の1つなので資産運用がうまくいっているかを定期的にチェックする必要があります。しかし、そうとわかっていても、何をどうチェックすればいいかわからない人も多いと思います。そこで今回は、iDeCo利用者に「何をチェックしているか」聞いてみました。

いつの間にか投資先が偏っていることも

ある30代の男性は、3カ月に1回よりも、もっとこまめにチェックしているようです。その際は、投資先が偏っていないかを見ていると言います。

「気にして見ておかないと、いつの間にか投資先が偏っていることがあるんです。どうしても投資先の好みがあるので、好きなほうに偏ってしまうのは仕方がないと思っています。ただ、あまりにリスクを取りすぎていると老後資産としてはちょっと怖いかなと思って、投資先をバラけさせるようにしています」と語ってくれました。

投資にも人のクセが出てしまいますよね。多少のリスクを取ってでも大きなリターンを求めるか、リターンは小さくてもいいから値動きが小さいものを好んだり、できるだけ安全に運用したいという人もいます。

もちろん普通の投資であれば、自分の志向と余裕資金の額に合わせて好みで投資してもいいかもしれません。しかしiDeCoの場合、老後資金となるものですから、安全性とリスクのバランスを定期的に整える意識をもってチェックする必要がありそうですね。

運用商品が偏っていないか

運用商品の偏りを均しているという人もいました。30代になってからiDeCoを始めたという女性は、運用商品の偏りが気になるのだと言います。「日本株に投資をする投資信託だけだと日本に何かがあったときに不安だったので、海外に投資する必要があると思いました」と話してくれた彼女。

投資の基本ともいえる分散投資。投資先を分散させることは、有事の際のリスク回避となります。彼女の言うように、全ての資産を日本に投資している場合、日本が急な不況に陥ったときに資産が大きく目減りしてしまいます。そうならないためにも、運用商品の投資先を分散させておきましょう。

彼女の場合、一部の投資商品で利益が出ていたり、逆に知らぬうちに少しマイナスが出ていたりして資産のバランスが一部の投資先に偏ることがあったそうです。特に、定期預金や保険など元本確保型の商品ばかりになっていてはiDeCoをやっている意味がないということで、元本確保型と元本変動型を半分ずつ組み入れていたようです。

しかし、元本変動型でマイナスが出たり、逆にプラスになっていたりしてバランスが崩れていってしまうとのこと。それを見直しのときにチェックして、投資商品の分散を図ったとのことでした。

これから投資したいものに資金を振り向けるきっかけに

確定拠出年金の制度改正後すぐにiDeCoを始めたという20代の女性の場合、投資したいものに資金を振り向けるきっかけにしていると言います。先述したようにiDeCoを続けていると、資産に偏りが出てきます。バランスを調整する方法はいくつかありますが、彼女の場合はバランスを整えるために新しい投資先に投資すると言います。

毎回楽しみながら新しい商品を選ぶと言う彼女。興味のある商品をピックアップしておいて、チェックするタイミングで新しい投資信託を購入すると言います。楽しみながらiDeCoを続けるいい方法かもしれませんね。

まとめ

いかがでしたか。老後資金をつくるためのiDeCoは長く付き合っていくもの。楽しく、長く、ゆったりと続けるのがいいですね。チェックするタイミングは3カ月に1回とよく言われますが、人それぞれです。自分の気持ちが落ち着くタイミングでチェックするといいでしょう。

LIMO編集部