5. 老後の生活設計で心得ておきたい3つのポイント
貯蓄がない世帯もいる中で、老後の生活設計はどのようにするべきなのでしょうか。老後の生活設計で踏まえておきたいポイントについて解説します。
老後の生活設計をするうえで、押さえておきたいポイントは次の3つです。
5.1 理想的な貯蓄率を目指す
毎月の収入から、一定の割合を貯蓄に回しましょう。平均的な指標ですが、手取りの約3割は貯蓄に回せるように収入と支出を管理しましょう。とはいえ、収入は一朝一夕で上がらないので、まずは支出を減らせないか確認してください。
5.2 不要な支出を減らす
毎月の家計を振り返って、不要な支出がないかチェックしましょう。見直しできる余地がある項目は、一般的に以下の項目です。
- 携帯代
- ネット通信代
- 光熱費
- 生命保険
また、利用していないジムなどの会員費や、クレジットカードの年会費等も見直して支出を減らせるか確認してください。
5.3 貯蓄分を資産運用に回す
貯蓄した分の一部は資産運用に回して、老後の生活を迎えるまで運用させておくのも1つの手段です。
資産を運用せずに保有しているだけだと、実質の資産価値は目減りしてしまいます。そのため、物価上昇率を上回るくらいの資産運用が重要です。
6. まとめにかえて
厚生年金保険受給権者のうち年金月額30万円以上を受給する人の割合は、わずか0.09%でした。
厚生年金の平均月額は基礎年金を含め14万6429円。しかしボリュームゾーンは10万円台で、分布は月額1万円未満から30万円以上と個人差が大きいこともわかりました。
老後、年金収入が月額でどのくらいあるかを確認して、老後対策を進めていく必要があるでしょう。
参考資料
- 内閣府「家計可処分所得・家計貯蓄率四半期別速報(参考系列)」
- 日本年金機構「公的年金制度の種類と加入する制度」
- 厚生労働省年金局「令和5年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況」
- 日本年金機構「「ねんきん定期便」の様式(サンプル)と見方ガイド(令和7年度送付分)」
和田 直子