年金だけでは生活が厳しいという方に向けて、「年金生活者支援給付金」という制度があります。これは、一定の所得基準を満たす年金受給者に対し、年金に上乗せして支給される給付金です。

2025年9月以降、新たに対象となる方には、日本年金機構から請求書(はがき型)が順次送付されます。

本記事では、年金生活者支援給付金の支給要件・給付基準額・申請方法などを分かりやすく解説します。

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1. シニアの生活にゆとりはある?「生活苦しい」が55.8%

厚生労働省「2024(令和6)年 国民生活基礎調査の概況」から、高齢者世帯(※)の生活意識に関するリアルな結果を見ていきます。

※高齢者世帯:65歳以上の者のみで構成するか、又はこれに18歳未満の者が加わった世帯

1.1 高齢者世帯の生活意識

  • 大変苦しい:25.2%
  • やや苦しい:30.6%
  • 普通:40.1%
  • ややゆとりがある:3.6%
  • 大変ゆとりがある:0.6%

この調査結果からは、シニア世帯の暮らし向きが、経済状況によって大きく3つの層に分かれている様子が見えてきます。

まず、半数以上(55.8%)が「大変苦しい」「やや苦しい」と回答し、日々の生活に経済的な厳しさを感じています。

その一方で、「ややゆとりがある」「大変ゆとりがある」と回答した世帯は合計してもわずか4.2%。経済的な余裕を実感できているシニア世帯はごく一握りのようです。