NHKのクイズバラエティ番組『チコちゃんに叱られる!』のキャラクター「チコちゃん」が人気を博しています。
最新のCG技術が使われている「チコちゃん」は、普段は愛くるしい5歳児です。しかし、素朴な疑問をクイズとして出題して、MCのナインティナイン岡村隆史さんやゲスト出演者などの大人が間違えたら「ボーっと生きてんじゃねーよ!」と顔を真っ赤にして叱りとばすギャップが魅力です。
チコちゃんの声は、実は「キム兄」ことタレントの木村祐一さんが担当していますが、「彼女」はどのように人気が出てきたのでしょうか。
一躍、NHKの看板バラエティに
「チコちゃんに叱られる!」は2017年の3月24日に初めて放送されました。それから同年8月2日、12月27日の単発放送を経て、2018年4月13日からレギュラー放送が開始されました。初回放映時のチコちゃんは前髪を垂らし、ヘアピンをしていましたが、2回目の単発放送から現在のおかっぱ頭のデザインに落ち着いています。
現在は週に2回、毎週金曜日の午後7時57分からの45分間の本放送と、土曜日午前8時15分からの再放送をしています。珍しいことに、再放送分のほうが、本放送より視聴率が良いとのこと。それぞれ2018年6月30日までの12回分の視聴率を比較したところ、すべて再放送の平均視聴率が本放送分を上回っていました。
放送開始後の視聴率は一ケタ台後半でしたが、一時的に前回より低くなることはあれど、じりじりと上昇を続けて、2018年9月29日の再放送分では、関西地区で17.1%を記録したとのことです。
村山富市元首相にもツッコミ
番組では、「カラオケで小指がピーンとなるのはなぜ?」「カスタネットはなぜ赤と青?」「高いところでムズムズするのはなぜ?」「日本の中心って?」など、多くの人が思い当たるものの、なかなか疑問に思わないことがクイズとして出題されています。
「おじいちゃんの眉毛が長いのはなぜ?」という質問では、在任期間中に長い眉毛がトレードマークだった村山富市元首相にも取材に赴き、クイズを出題しました。その答えを間違えた村山元首相にもお決まりの文句を言い、𠮟りとばしましたが、これはチコちゃんだからできることでしょうね。豪華な出演者と徹底した取材も魅力のひとつでしょう。
「面白すぎるし、ためになる」
こうしたチコちゃんのことを、一般のファンはどのようにこの番組を捉えているのでしょうか。ネット上では、
「こんな5歳児がいたら吃驚(びっくり)ですが、本当の世の5歳児もそう思ってます」
「偉そうに知識披露するのは嫌味でうんざりだがチコの偉そうなのは面白い」
「毎回録画してるチコちゃん見るとホント面白すぎるし、ためになる」
「チコちゃん決め台詞の暴言が最初はいやだったんだけど…慣れた。かわいい」
「チコちゃんに叱られるとか言うの見てるとトリビアの泉思い出す」
といった声が上がっています。普通なら社会的にはあまり力を持っていない小さな子どもが、大人に対してうっすら思っていることを投げかけておいて論破する、といった滑稽さが、子どもにも受けているようです。それに加えて、楽しみながら勉強になる点もポイントの一つのようです。幅広い視聴者層を取り込めたことが、高視聴率の秘訣なのでしょう。
先日は、今年の紅白歌合戦の目玉としてチコちゃんが起用されることも内定したとの報道があり、今後、さらに人気が加速することが予想されます。実生活でも、チコちゃんを真似した小さな子どもに「ボーっと生きてんじゃねーよ!」と言われないように、勉強を重ねていきたいものですね。
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