医療や機械といった分野でのテクノロジーの発展は、臓器移植を可能にしたり、ペースメーカーや義足、人工関節など人間の身体的な補助に役立ったりします。またウェアラブルデバイスによって、さまざまな点で人間の体の機能は拡張されています。しかし、オックスフォード大学のコンピューターサイエンス学教授で、英国トップクラスの人工知能研究者であるナイジェル・シャドボルト氏は、「そうして拡張されていく私は、どこまで私なのか?」と疑問を投げかけます。同氏が共著書『デジタル・エイプ』の中で指摘しているのは、この問いは、スポーツにおけるドーピングの問題とも共通項があるという点です。同書から、その意味を読み解きます。