2. 地方自治体の予算編成スケジュール

地方自治体の予算編成は、およそ半年間かけて実施されます。千葉県千葉市を例に、予算編成スケジュールを見てみましょう。

予算編成の流れ(例:千葉市)

予算編成の流れ(例:千葉市)

出所:千葉市「予算編成の流れ」

  1. 予算編成方針を決定 (10月8日)
  2. サマーレビュー (10月17日)
  3. 各局要求 (10月31日)
  4. 財政局調整 (11月~12月)
  5. 市長報告及び査定 (1月中旬)
  6. 財政局長内示 (1月中旬)
  7. 市長復活査定 (1月中旬)
  8. 示達 (1月下旬)
  9. 予算案の公表 (2月中旬)
  10. 議会で審議・議決 (2~3月)
  11. 各局で事業実施 (4月~)

千葉市では、秋ごろに市長から予算編成方針が公表されます。編成前に事業の見直しや廃止が必要なものなどを検討したうえで、各部局から新年度予算の要求が行われます。

その後、年末にかけて担当部局と財政部局が予算案について議論し、実施する事業などを決定していきます。議論は基本的に年内までに済ませるのが一般的です。

議論がまとまったら、年明けの財政部局長と市長の査定を経て、予算案がおおむね決定されます。財政部局長の査定結果は各部局へ公表され、この段階で再調整がある部局は、再度財政部局や市長との議論に臨みます。最終調整が終われば、予算案は完成です。

完成した予算案は、議会に提出する必要があります。事前に議会運営委員会で提出予定の予算案内容を公表し、議会にて審議、議決となります。議会で可決されれば、次年度の予算が正式に成立する仕組みです。

自治体によっては、より早い段階で方針が示されたり、よりコンパクトなスケジュールで予算編成を進めたりする場合もあるでしょう。

次章では、お金持ちの市町村上位30自治体を紹介します。