1.1 【貯蓄2000万円以上】50歳代・60歳代・70歳代の割合
- 50歳代:17%
- 60歳代:28%
- 70歳代:27.9%
50歳代では、2000万円以上の貯蓄を有する世帯は約2割に満たず、多くの世帯で十分な資産形成が難しいことがわかります。
60歳代では、リタイアを迎える世帯が増加するものの、貯蓄2000万円以上の割合は約28%と一定数にとどまっています。70歳代においてもほぼ同水準で推移しており、年代が上がるにつれて大幅に増加するわけではないことがわかります。
一方で、50歳代の約8割、20~70歳代の約7割の世帯は貯蓄2000万円に満たない状況です。老後に向けて十分な資産を確保することの難しさが改めて浮き彫りとなっています。
1.2 【20~70歳代・二人以上世帯】貯蓄額の平均・中央値
- 20歳代:382万円・84万円
- 30歳代:677万円・180万円
- 40歳代:944万円・250万円
- 50歳代:1168万円・250万円
- 60歳代:2033万円・650万円
- 70歳代:1923万円・800万円
貯蓄額の中央値を見ると、多くの世帯は十分な蓄えがないことがわかります。特に50歳代では、中央値が500万円以下となっており、子どもの教育費や住宅ローンの返済などの支出が重なり、資産形成が難しい時期にあるなどが考えられます。
一方で、子どもが独立し、生活費の負担が軽減されることで、50歳代後半から60歳代にかけては貯蓄を増やしやすいタイミングでもあります。
しかし、「人生100年時代」といわれる現代では、たとえ2000万円の貯蓄があったとしても、老後の長い生活を支えるには十分とは言い切れません。
そこで、次に老後の生活の柱となる公的年金の受給額について確認していきましょう。